Alphabet傘下のGoogle、予想を上回る増収増益
10月に持ち株会社制への移行を完了したGoogleの7〜9月期の決算は、実質売上高が四半期として過去最高の151億9000万ドル、純利益はコスト削減が奏効し45%増の39億7900億ドルの増収増益だった。10〜12月期からはAlphabetがGoogleと“その他”の業績を分けて発表する。
米Alphabetは10月22日(現地時間)、傘下のGoogleの第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。AlphabetはGoogleが組織再編で設立した持ち株会社で、再編は2日に完了した。第4四半期からは、Alphabet傘下のGoogleとその他の企業の決算を分けて開示するが、今回はGoogleの決算のみの発表だ。
売上高は前年同期比13%増の186億7500万ドル、提携企業に支払う手数料(TAC)を除く実質売上高は151億900万ドルで四半期としては過去最高を記録。純利益はコスト削減により、45%増の39億7900万ドル(1株当たり5.73ドル)の増収増益だった。非GAAPベースの純利益は19%増の51億200万ドル(1株当たり7.35ドル)だった。
売上高、非GAAPベースの純利益ともに、アナリスト予測(売上高が185億4000万ドル、1株当たり純利益は7.21ドル)を上回った。
AlphabetおよびGoogleのCFO(最高財務責任者)、ルース・ポラット氏は発表文で、「第3四半期の業績は、Googleの事業、特にモバイル検索の強さを示すものだ。今や6つの製品が10億以上のユーザーを持つ。GoogleとAlphabet全体を待ち受ける将来の機会が楽しみだ」と語った。6つの製品とは、検索、Android、Chrome、マップ、YouTube、Google Playだ。
検索と連動した広告の伸びを示すペイドクリック数は23%増加。Googleサービスのペイドクリックは35%増で、パートナーサイトのペイドクリックはマイナス5%だった。
モバイル端末の普及で下落が続いているクリック単価(CPC、クリックごとに広告主がGoogleに支払う単価)は11%のマイナスだった。
トラフィック獲得経費(TAC)は7%増の35億6600万ドルで、広告売上高に占める割合は2ポイント減の21%だった。
広告以外からの売り上げ(Google Playのアプリやハードウェア、Google for Workなど)は11%増で、売上高全体に占める割合は1割だった。
同四半期末時点の正社員数は、前期より2828人増え、世界で5万9976人。
業績発表後の電話会見でポラット氏は、第4四半期にはGoogleと“その他(other bets)”の業績を分けて発表すると語った。その他には、Google Xなどの研究開発部門や投資部門などが含まれる。
Googleのサンダー・ピチャイCEOは電話会見で、モバイルの検索がデスクトップを上回ったことや、Chromecast端末が累計2000万台売れたこと、Google for Workのアクティブ顧客が100万を超えたことなどを語った。
広告ブロックについての質問に対しては、ピチャイ氏が、今に始まったことではなく、「われわれが業界としてすべきことは、特にモバイルで、より良い広告を提供していくことだ」と答えた。
同社はまた、クラスCの自社株を最高50億9000万ドル買い戻す計画を発表した。
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