「新しいApple TV」のゲームは全て外付けコントローラー対応?
新しいApple TV向けゲームアプリは外付けコントローラーへの対応が必須かもしれない。一部のアプリ開発者が報告している。
米Appleが10月26日に発売した「新しいApple TV」。専用OS「tvOS」を搭載し、開発者が自由にアプリを開発・公開できるのが特徴だが、早くもAppleの審査を受けた一部のアプリ開発者の報告が波紋を呼びつつある。Apple TV向けのゲームアプリは、付属リモコン「Siri Remote」だけでなく、別売りの外付けゲームコントローラーでも操作できないとリジェクト(審査落ち)される――というのだ。
Appleは新Apple TVの発売に合わせ、対応ゲームコントローラー「SteelSeries Nimbusワイヤレスゲームコントローラ」をApple Storeで同時発売した。これはApple製ではないものの、メニューボタンでApple TVを完全制御できると明記されており、Apple公認の周辺機器となっている。
iPhone/iPadでもゲームコントローラーに対応するアプリはあったが、あくまでオプションであり、画面タッチでの操作が前提となっていた。そのため外付けコントローラーで楽しめるゲームアプリは数自体が少なく、ユーザー数もかなり限られていた。
だが今回、新Apple TVの発売前に配布された開発キット「Apple TV Developer Kit」を使ってアプリを開発したところ、「サードパーティー製のゲームコントローラーに対応していない」という理由で審査落ちになった例が報告されている。この開発者は「付属のリモコンを傾けて遊ぶゲームアプリであり、外付けコントローラーによるボタン操作は次のバージョンで対応したい」と申し出たものの、あえなくAppleに却下されたそうだ。
Apple TVの付属リモコンだけで完結すると思っていたtvOS用ゲームアプリの開発が、思わぬところで頓挫する形になった。この開発者は「まだ発売前(当時)の新デバイスなので、審査担当者によって違いがある可能性はある。ただ、しっかりと作り込まれたゲームだけをストアに置きたいというAppleの意志なのかもしれない」と話す。
もし本当に外付けコントローラーへの対応が必須であれば、新Apple TVは、Wii UやPlayStation 4といった家庭用据え置きゲーム機のライバルとして、テレビの使用時間を奪い合う――というAppleの意気込みが表れているのかもしれない。
関連記事
- 「新しいApple TV」、今週末に店頭販売開始か
「新しいApple TV」が、10月26日にオンラインショップでの発売に続き、30日からApple Storeの店頭でも販売されると9TO5Macが報じた。 - 「新しいApple TV」発売 32Gバイトモデルは1万8400円(税別)
9月9日のイベントで発表された「新しいApple TV」が発売された。32Gバイトモデルは1万8400円、64Gバイトモデルは2万4800円(いずれも税別)で、出荷予定は3〜5営業日となっている。 - 新しいApple TVのSiriは日本語対応(利用できるのは8カ国のみ)
「新しいApple TV」の「Siri Remote」を発売段階から使えるのは、日本を含む8カ国だけであることが、開発者向けの「tvOS」アプリプログラミングガイドで明らかになった。 - 新Apple TV、新リモコン+App Storeで登場 Siriにも対応 10月発売
Appleが新「Apple TV」を発表。ほぼ予想通りの内容で、Siriに対応する新リモコンにはタッチパネルとセンサーが付き、「tvOS」のアプリストアも登場した。価格は32Gバイトモデルが140ドル、64Gバイトモデルは199ドルで10月下旬に発売の予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.