ニュース
ウェアラブルは「着る」から「貼る」へ 筋肉の動きを測定する「電子ナノ絆創膏」 早稲田大学が開発
皮膚に貼り付け、筋肉の活動を計測する「電子ナノ絆創膏」を早稲田大学が開発した。
このほど早稲田大学の研究チームが、皮膚に貼り付けて筋肉の生体電気信号を計測する「電子ナノ絆創膏」を開発した。電気を通すプラスチック(導電性高分子)を使用し、接着剤を使わずに皮膚に貼れる。
腕に貼り付けると、屈伸運動に応じて筋肉の活動(表面筋電位)を瞬時に計測する。厚さは240ナノメートルと非常に薄く柔らかいため、のりや粘着性ゲルといった接着剤を使わず、運動時の伸縮や発汗でも、破れたりはがれたりしにくい。装着時の違和感もなく、はがす時の角質へのダメージも少ないという。
「ロールtoロール」という印刷技術で大量製造も可能。平方センチから平方メートルまで、さまざまなサイズで製造する方法も確立したという。
アスリートの運動計測から幼児、高齢者、障がい者のヘルスケアまで幅広い用途を見込む。より精巧な電子回路を実装したデバイスの開発も進め、ウェアラブルデバイスへの活用、義足・義手や装着型ロボットへの応用などを想定する。
関連記事
- 透明マント、ついに開発成功か 米研究
モノを外から見えなくする「透明マント」の開発に成功した――そんな研究成果が発表された。 - 衣類のように柔らかく、ハイヒールで踏んでも壊れないトランジスタ 産総研が開発
衣類のように柔らかく、曲げや衝撃など負荷をかけても壊れないトランジスタを産総研が開発した。単層カーボンナノチューブなど柔らかい材料だけで構成している。 - DNAでできた極小「ナノロボット」作成に成功 独大学
DNAを使い、ナノサイズの“ロボット”を作成することにミュンヘン工科大学のチームが成功した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.