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世界初「台風発電」実現を目指して 実証実験費用をクラウドファンディング
プロペラを使わない風力発電機で、台風のエネルギーを電気に変えるプロジェクトが始動。クラウドファンディングで資金を募っている。
プロペラがない「垂直軸型マグナス風力発電機」を実用化し、台風のエネルギーを利用して発電するプロジェクトがクラウドファンディングサイト「Makuake」で実証実験の実施費用を募っている。支援は3000円(税込)から。
「垂直軸型マグナス風力発電機」は、円筒を気流中で自転させたときに発生する「マグナス力」で動作する仕組み。プロペラを使わないため、強風による暴走や故障のリスクが少なく、安全性の向上、低コスト化、静音化などが期待できる。理論上は台風の際も発電が可能になる。
製品化を前にした実証実験として、沖縄県南城市でフィールドテストを行う予定だ。直径約3メートル、高さ約3メートルのテスト機で台風襲来時の発電量などのデータを収集し、大型の量産機の開発を目指す。クラウドファンディングで集めた資金は、テスト機の設計・製造・組立、現地の基礎工事などに利用するという。
ベンチャー企業のチャレナジーが企画し、金属加工を手掛ける浜野製作所(東京・墨田区)と協業。同製作所は、深海探査艇「江戸っ子1号」や電気自動車「HOKUSAI」など、ベンチャー支援に取り組む下町の町工場だ。将来的には国内の離島のほか、台風の被害が大きいフィリピンなどの電化に役立てたいとしている。
1月27日時点で、目標額を超える220万円以上が集まっており、今も出資は受け付け中だ。
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