「人間と人工知能、どちらが上ということはまだ私には言えません」――世界ランク3位・井山棋聖、AlphaGo勝ち越しは「大変なこと」
「この5番勝負でどちらが上ということはまだ私には言えません」――世界ランク3位の井山裕太棋聖がAlphaGoに対するコメントを公表した。
「AlphaGoの実力には大変驚かされた」「この5番勝負でどちらが上ということはまだ私には言えません」――人工知能「AlphaGo」が韓国のプロ棋士・李世ドル九段との5番勝負を4勝1敗で勝ち越した「Google Deep Mind Challenge Match」について、井山裕太棋聖がコメントした。
井山棋聖は、日本棋院のFacebookページを通してコメントを発表した。全文は以下の通り。
アルファ碁の実力には大変驚かされました。李セドルさんは長い囲碁界の歴史の中でも上位にくる棋士であることは間違いありません。その方に勝ち越したということは大変なことです。
ですが、セドルさんが1勝を返したことも大変意義深いことだと思いました。この1局で、勝てない相手ではないこと、人間が上回っている部分があることを証明してくださったと思います。今回の5番勝負は結果として残念でしたが、李セドル九段には敬意を表したいと思います。
アルファ碁の優れた部分(形勢判断の正確さなど)もあると思いますが、人間のほうが優れた部分もあると感じました。ですので、この5番勝負でどちらが上ということはまだ私には言えません。今後の動向にも注目しております。
今回AlphaGoと対局した李九段は現在世界ランク5位。AlphaGo自身のレーティングは4位、井山九段は日本人最高位の3位だ。
日本棋院の理事の1人であるグロービス経営大学院の堀義人学長は、DeepMind創業者のデミス・ハスビス氏に「次回のAlphaGoの対局はぜひ井山棋聖を」とTwitterでリプライしている。
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