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「クソ豚!」「エロい目でジロジロ見んじゃねえよ、このクズ」――“ドS”人工知能「罵倒少女」開発の狙いは? ソニーに聞く(1/5 ページ)

制服姿の美少女AIに罵詈雑言を浴びせてもらえるWebサービス「罵倒少女」が話題に。プロジェクトの狙いをソニー・ミュージックエンタテインメントの担当者らに聞いた。

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 「ウゼェんだよ! 見んなハゲ!」「ああ゛? キモいんだよ! 馴れ馴れしく呼ぶな!!」「あははは! クソ豚!」――イラスト投稿サイト「pixiv」に公開(8月15日まで)されている対話型Webサービス「罵倒少女」が話題になっている。黒髪に制服姿の美少女の正体は、ユーザーの呼びかけに対してさまざまな罵詈雑言を浴びせる人工知能(AI)。8月4日正午の公開後、約12時間で罵倒回数は200万件を突破した。

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(c)mebae / Kaikai Kiki (c)Sony Music Entertainment(Japan)Inc. (c)Institute of Language Understanding Inc.

 ソニー・ミュージックエンタテインメントと言語理解研究所(ILU)が共同開発しているAI「PROJECT Samantha」(プロジェクト・サマンサ)を搭載。ユーザーが入力した言葉の意味を推測し、「朝っぱらから声かけんじゃねえよ!」「エロい目でジロジロ見んじゃねえよ、このクズ」などとテキストで罵倒するほか、イラストやボイスメッセージ(CV.井上麻理奈さん)を返す仕組みだ。

photophoto 「ウゼェんだよ! 見んなハゲ!」などの罵詈雑言を浴びせる

 ネット上では「ひどい(笑)」「最高です!」「ありがとうございます! ご褒美です!」と、公開直後から話題が沸騰。一方「ソニー、何やってんだ」「人工知能って何だっけ」「ただのbotじゃないのかこれ」などの声も上がっていた。

 「罵倒自体が目的ではない。あるキャラクターの人格を人工知能で全て再現することに挑戦している」――こう話すのは、ソニー・ミュージックエンタテインメントの井上敦史さん。プロジェクトの裏側を聞いた。

「実はひたすら罵倒するだけではない」 隠された仕掛け

 罵倒少女はもともと、pixivなどで活躍するカイカイキキ所属のイラストレーターのmebaeさんが生み出した作品。他のクラスメイトには優しいのに、主人公の男子高校生だけを罵倒する美少女・素子(もとこ)を描いたイラストが原作だ。主人公のことが嫌いで仕方がないが、どこか気になっていて、自分の感情をコントロールできずについ罵倒してしまう――今回のプロジェクトは、そんなキャラクターの個性やくせをAIで再現する試みという。

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主人公の男子高校生だけを罵倒する美少女・素子(もとこ)
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