DeNA南場会長「ネットの医療情報は役に立たない」「WELQの『がん』記事にがく然」
「ネットの医療情報は役に立たないと、2011年時点で思っていた」――DeNAの南場会長は、「WELQ」問題を謝罪する記者会見でこう話した。
「ネットの医療情報は役に立たないと、2011年時点で思っていた」――ディー・エヌ・エー(DeNA)の会長の南場智子氏は12月7日、ヘルスケアサイト「WELQ」など同社のサイト運営の問題について謝罪する記者会見でこう話した。WELQが医療情報を扱っていると今回の問題が報道されて初めて知り、「『がん』で検索してがく然とした」という。
南場氏は2011年、「家族の看病を優先するため」と社長を退任。夫の紺屋勝成氏ががんの告知を受けていたという。南場氏は2年間、夫の看病に専念し、13年に現場復帰していたが、紺屋氏は今年12月5日に53歳で死去した。今回の記者会見は、夫の死後2日というタイミングで開かれ、当日になって南場会長も出席すると発表された。
南場氏は「家族の闘病が始まった時(2011年)からネット情報を徹底的に調べたが、『がんに効くきのこ』などが出てきて、ネット上の情報はそれほど役に立たない、信頼できないと11年時点で思っていた」と話す。同じ病気の患者のブログは毎日チェックしていたが、情報収集の手段は主に「論文と専門家からのレクチャー」だったという。
WELQはフィットネスや恋愛の悩みなどライトなコンテンツを扱うメディアと認識しており、「たいへん不覚なことだが、WELQのそういった(医療情報を含む)情報提供はまったく認識していなかった」という。一連の報道を受け、「『がん』という言葉をWELQで検索し、いくつか記事が出てきた時には、いつこういう重い情報、医療情報を扱うようになったのかとがく然とした」といい、「経営者として非常に不覚だったと反省してる」と述べた。
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