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映画・映像関連の倒産増加 「君の名は。」「シン・ゴジラ」ヒットの裏で……

2016年の映画・映像関連産業の倒産件数は前年比12.5%増の27件に。「君の名は。」などヒット映画に恵まれた半面、厳しい経営環境にさらされる制作企業は少なくないという。

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 帝国データバンクはこのほど、2016年の映画・映像関連産業の倒産件数は前年比12.5%増の27件だったと発表した。「君の名は。」「シン・ゴジラ」など映画のヒット作に恵まれた半面、メディア環境の変化により厳しい経営環境にさらされる制作企業は少なくないという。

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帝国データバンクのニュースリリースより

 15年度の映画・映像関連企業の売上高合計は前年度比6.9%増の約1兆9011億円、純損益は同16.5%増の約825億円と増収増益。映像・映画制作、映像・映画配給、映画館いずれの業態も前年度比7%前後の伸びで、ここ数年で市場は拡大しているという。

 16年は「君の名は。」「シン・ゴジラ」「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」などヒット映画が多く、国内の映画興行収入は過去最高を更新する見通しという。

 その一方で、映画・映像関連産業の倒産件数(負債総額1000万円以上、法的整理のみ)は27件と前年比12.5%増加。負債総額は約26億円と同34.6%減少した。

 配給会社の倒産は1件もなかったが、制作会社の倒産は前年比18.2%増加。「ALWAYS 続・三丁目の夕日」などのプロデューサーが代表を務めたクロニクルや、「さくらん」などに携わったプロデューサーが代表を務めたフェローピクチャーズなどが倒産した。

 従来のテレビを中心としたメディア環境が激変。制作会社の中には、テレビ局からの受注減少や、景気低迷の影響によるクライアント企業の経費削減などの理由から業績が低迷し、倒産に至った例も散見されたという。

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