Googleドライブにダウンロード不要な「Drive File Stream」や共有ドライブなど企業向け新機能
Googleが、「G Suite」のクラウドストレージ「Googleドライブ」の企業向け新機能を発表した。Dropboxの「Smart Sync」のようにダウンロード不要の編集機能やチームで共有できるドライブなどだ。
米Googleは3月9日(現地時間)、アクティビティスイート「G Suite」のクラウドストレージ「Googleドライブ」の新機能を発表した。Business、Enterprise、Educationエディションに“ローリングアウト”していく。
ファイルをダウンロードせずに編集できる「Drive File Stream」
「Drive File Stream」は、名称通りファイルをストリーミング形式で利用できる機能。つまり、Googleドライブ上のファイルをGoogle Docsなどのアプリで編集する際に、端末にダウンロードせずにクラウド上に置いたまま編集できるというものだ。クラウドとの同期に時間をとられることもなくなる。
米Dropboxは既に「Smart Sync」という同様の機能を提供している。
この機能は早期利用プログラムでの公開。
チームで共有できる「Team Drives」
「Team Drives」は複数のユーザーが共同で持つドライブ。共有設定などをしなくても、このドライブのファイルはすべてのメンバーがアクセスできる。昨年9月からプレビュー版を提供していたものが、正式版になった。
ユーザーは自分が参加するTeam Drivesに追加されたファイルを閲覧・編集できる。自分が追加するファイルについては、参加メンバーによる接続レベル(閲覧のみ、編集可能、削除可能など)を設定できる。
Android版にあった「Quick Access」が他プラットフォームでも利用可能に
「Quick Access」は、Googleドライブ内のファイル検索にかかる時間を短縮する機能。機械学習技術でユーザーのドライブ利用履歴やGoogleカレンダーに入力されたチームミーティングの予定などを解析し、必要になると推測されるファイルを必要なタイミングで画面上部にカード状に提示する。昨年9月からAndroid版Googleドライブで使えていたが、iOS版でも利用できるようになった。間もなくWebアプリでも使えるようになる。
管理者向けコンプライアンスツール「Google Vault for Drive」
「Google Vault for Drive」は、同社が2013年に提供を開始した「Google Apps Vault 」のGoogleドライブ版。
管理者はこのツールで、Googleドライブ内の、Team Drivesを含むすべてのファイルを管理できる。
AppBridgeの買収で移植ツールを強化
企業向けコンテンツ移植サービスのカナダAppBridgeを買収し、そのツールをGoogleドライブに統合した。2014年創業の同社は、Google Apps、SharePoint、Office 365などでのコンテンツ移植ツールを提供してきた。
同ツールを使うことで、オンプレミスのデータセンターのデータを簡単にG Suiteに移行できるとしている。
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