Amazon.comのジェフ・ベゾス氏、慈善活動アイデアをTwitterで募集中
Amazon.comの創業者、ジェフ・ベゾス氏が、即効性のある慈善活動のアイデアを募集するとツイートした。同氏はForbesの世界長者番付3位。これまで表立った慈善活動は行っていない。
米Amazon.comの創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏(53)は6月15日(現地時間)、自身の公式Twitterで、フィランソロピー(慈善活動)のアイデアを募集するとツイートした。
「私がこれまで自分の時間を費やしてきた長期的視野に立つ取り組みとは対局にあるフィランソロピー戦略を考えている」とし、今すぐここで効果を発揮する「いいアイデアがあったら、このツイートに返信してくれ(このやり方が間違っていると思うなら、そう助言してくれてもいい)」としている。
このツイートには約2日後の本稿執筆現在、3万件以上の返信、約1万8000件の「いいね!」が寄せられている。
ベゾス氏は、2017年の米Forbesの長者番付では米Microsoftの共同創業者であるビル・ゲイツ氏、米投資家のウォーレン・バフェット氏に次ぐ3位でその資産は728億ドル(約8兆円)。
Forbesの長者番付上位の米国人の多くは、ゲイツ氏とバフェット氏が2010年に立ち上げた慈善的取り組み「Giving Pledge」に賛同し、資産の半分以上を生存中あるいは死後に慈善事業に寄付すると宣言している。IT業界からは米Oracleのラリー・エリソン氏、米AOL共同創業者のスティーブ・ケース氏、米Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏、米Airbnbの共同創業者、ブライアン・チェスキーCEOとジョー・ゲビアCPOなどが参加しているが、ベゾス氏は参加していない。
Amazon.comは企業として慈善団体への寄付や支援は行っている。例えば本社キャンパスのあるシアトルのホームレス支援組織Mary's Placeの募金を「Amazon Donate」サービスで支援したり、シェルターを提供したりしている。
また、同氏の両親は教育関連の慈善団体「Bezos Family Foundation」を運営している。父親のマイク・ベゾス氏(実の父親ではない)はキューバからの移民で、米Exxon Mobilに32年間務めた人物。同団体は、最近では3月、米Fred Hutchのがん研究に3500万ドル寄付した。
ベゾス氏はツイートで、「私は今すぐここで困難に遭っている人々を助けられる慈善活動」を行いたいとしている。
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