法務省は10月中旬から、羽田空港の入国審査に「顔認証ゲート」を導入する。日本人旅行者が帰国した際、パスポートのICチップ内の顔画像と、その場で撮影した顔画像を照合。同一と判定されれば、入国ゲートを通過できる。
パスポート読み取り機でICチップを読み取らせ、その場で顔写真を撮影。ICチップから読み出した画像とカメラで撮影した画像を照合し、同じと確認されれば、入国審査官の証印なしで入国できる。
外国人観光客が増える中、日本人の帰国審査を簡略化し、入国審査官を外国人の審査に多くあてる狙い。今後、出国手続きにも利用する計画だ。
同省は2014年、顔認証技術の実証実験を行っており、認識率が最も高かった事業者で、本人を認証できない「誤拒否率」は0.26パーセント(静止画撮影時)に抑えられていた。
指紋認証による自動化ゲートは羽田空港など4空港に設置されているが、パスポートや指紋の情報の事前登録が必要で、利用が伸び悩んでいるという。
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