「Google Playミュージック」の機械学習は何を学習しているんだろう:Googleさん
Google周辺のこぼれ話をゆるくご紹介する連載「Googleさん」。今回は音楽配信サービス「Google Playミュージック」の新ステーション「新作特集」を1日使ってみた感想です。
Googleの「Google Playミュージック」は、月額980円の定額制音楽配信サービスです。これに、日替わりでユーザーの好みに合う新曲を次々と聴かせてくれる(はずの)新ステーション「新作特集」が追加されました。
好みに合う曲は、Googleがいろんなサービスで採用している例の人工知能(AI)が選んでくれます。公式ブログには「このステーションは、機械学習を使ってあなたのリスニング履歴と音楽の設定に基いて過去2週間中にリリースされたシングルやアルバムを選びます」とあります。
GoogleのAIさんたちには感心させられることが多いです。YouTubeの自動字幕とか、Googleフォトの顔認識とかは、結果が目に見えやすいので、どんどん精度が上がっていくのが分かります。
でも今のところ、どうもGoogle Playミュージックの機械学習と私はあまり相性が良くないようで、「新作特集」でも過去にサムダウン(いいねの反対、親指を下に向けているアイコン)を連打したアーティストの曲がしれっとかかります。
いつも仕事中のBGMとして流しているので、曲にサムアップ/サムダウンをつけようとすると仕事を中断することになり、それなりに負荷がかかっているだけに反映されないとがっかりします。
そもそも、音楽の設定で「好きなジャンル」としてJ-POPを選んでいないのに、新作特集のトップページに並ぶアーティストはほとんどJ-POPばかり。それに、「Artists on this station」に表示されるアーティストがPCのWebブラウザとAndroidアプリとで微妙に違うのもちょっと気持ち悪いです。
“機械学習採用”とうたわれている機能全般の印象として、一般ユーザーには「何を学習教材(データ)として使っているのか」がよくわからないというのがあります。Google Playミュージックの場合は、個々の楽曲への評価(サムダウンとか)やユーザー設定でのジャンル設定はあまり参考にしていないのかも。
もしかしたら、このAIさんはユーザーがGoogleの「音楽コレクション」にアップロードした楽曲データを一番参考にしているのかもしれません。Google Playミュージックでは5万曲のデータをクラウドにアップロードできるのに、私はこの音楽コレクションをからっぽのままにしているからだめなのかも。
自分でCDからリッピングしたりダウンロード購入したりした音楽は、初代iPodが発売された2001年からずっとMacのHDDに溜め込んできたので、これをGoogle Playに移すのが面倒なのです。Googleさんが「教材としてはコレクションを一番重視してるんですよ」などと言ってくれたらがんばるのですが。
今では日本で使える定額制音楽配信サービスは「Apple Music」やGoogle Playミュージックだけでなく、「Spotify」やら「Amazonプライムミュージック」やら「LINE MUSIC」やら「AWA」やら、いろいろあります。いずれも料金はほぼ1000円前後なので、どれをメインで使うかは使い勝手や相性で決めることになります。
私のスマートフォンはAndroidだし、何かとGoogleのサービスを使っているので今のところ音楽サービスもGoogleを中心にしています。気づいたらテレビまで「Android TV」サポートでした。でも、Android TV版のGoogle Playミュージックアプリはモバイル版と全然UIが違うし、新作特集ステーションは入っていないしで残念な感じです(Android TVはユーザーが少なそうなので仕方ないですが)。
Spotifyは無料サービスでも聴けるプレイリストが魅力的なので、好みが洋楽中心の人はSpotifyの方がいいのかなと心が揺れます。
今なら1万円で買えるスマートスピーカー「WAVE」と連係するLINE MUSICも気になります。
でも、日本で年内発売予定の「Google Home」でGoogle Playミュージックのコレクションの曲を再生できるようになることもあるので、重い腰を上げてiTunesからのコレクション移行作業をしようと思います。どっこいしょ。
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