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Pawooはどこへ向かうのか、10周年を迎えたピクシブのイベントで聞いてきたマストドンつまみ食い日記

「pixiv MEETUP 10th ANNIVERSARY」に行ってきた。Pawooだけのセッションはなかったが、聞いてきた話をまとめた。

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 9月9日、イラストコミュニケーションサービス「pixiv」開始10周年を記念したイベント「pixiv MEETUP 10th ANNIVERSARY」が開かれた。10日に10周年を迎えたpixivを運営するピクシブの経営陣、開発者たちがこれまでの10年間を振り返るイベント。直近の5カ月で生まれたマストドンインスタンス「Pawoo」「Pawoo Music」についても聞いてきた。

Pawoo立ち上げは「お祭り」だった

 「エンジニアの働き方」のセッションでは、ピクシブの高山温CTOと小芝敏明開発本部長がPawoo立ち上げ時の盛り上がりを回想した。

小芝:Pawooの立ち上がりの時は鮮烈に覚えている。エクストリームな始まり方だった。norio(Pawooを立ち上げた清水智雄リードエンジニア)が歩いてきて、「bash(小芝氏)、マストドンやろう」。自分もすぐに「やろう」と返事し、経営陣からもすぐにOKが出て、その日のうちにローンチして、やろうということになった。それを全てファーストプライオリティで。

高山:社内はお祭りだった。焚きつけられた社内のエンジニアが浮き足立って、そわそわしていた。「普段のプロジェクトは俺が止めておくから、3週間くらいは祭りに参加してこい」と。

 清水氏と道井俊介氏(ImageFlux事業責任者)のセッションは「新規事業はどのように生まれたのか」がテーマ。7カ月で4つの新プロダクトを、150人のピクシブで投入できた秘訣を語った。そのうちの2つはPawooとPawoo Musicである。

 ここで清水氏は新規事業の現場で必要となるマインド、スキルセットは「妄想力」と語る。「ユーザーの行動の流れ。現在から未来にかけて妄想できないと、限りなく正解に近いものを生み出すのは無理」とし、自分自身も「24時間年がら年中考えてる」という。

Pawoo、Pawoo Musicはどうなる?

 今回のイベントではPawoo、Pawoo Musicなどマストドンのみのセッションは行われなかったので、後で清水氏に質問をぶつけてみた。

 現在ActivityPubを実装した1.6.0が進んでいるが、Pawoo、Pawoo Musicのバージョンは1.4.7と遅れていることについて。マストドン作者のオイゲン・ロチコ氏がPawooのバージョン遅れを気にしていることは承知しており、最大ユーザー数のインスタンスとしてアップデートの検討は進めている。ただ、新しい独自機能実装が進んでいるためタイミングが難しいという。

 特にPawoo Musicは世界的な音楽プラットフォームに育てていくつもりだそうで、その独自実装の部分をマストドン本体のバージョンアップに合わせる必要がある。なので、本家バージョンへの追随はまずPawoo、少し遅れてPawoo Musicということになりそうだ。マストドンを活用した「妄想力」は全開のようで、大いに期待できそう。

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清水智雄氏
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Pawooブース

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