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ショウジョウバエの眼が翅になる仕組み、東北大が解明 再生医療に応用へ
東北大学の研究グループが、ショウジョウバエの眼が翅になる仕組みを解明。再生医療分野での応用が期待できるという。
ショウジョウバエが眼に傷やストレスを受けると、眼を翅に変える仕組みを解明したと、東北大学の研究グループが1月12日に発表した。器官再生など、再生医療分野での応用が期待できるという。
これまでも細胞が性質を転換する能力(分化可塑性)は、さまざまな生物で確認されている。特にショウジョウバエは、傷付いた器官を丸ごと別の器官につくり変える「決定転換」という仕組みを持っているが、よく分かっていなかった。
眼が翅に変わってしまうショウジョウバエを調べたところ、「Wge」と「Su(var)3-9」という2つのタンパク質が転換を担っていることが判明した。特にSu(var)3-9は、DNAを巻き付けて染色体を形成する「ヒストンタンパク質」に対し、メチル化と呼ばれる特定部位への化学変化を起こし、遺伝子発現を調節する酵素として知られている。
WgeとSu(var)3-9が協調的にヒストンタンパク質のメチル化を調節することで、決定転換における分化可塑性に重要な機能を果たしていると分かったという。
ヒトを含む哺乳類には、WgeとSu(var)3-9を発現するショウジョウバエの遺伝子と祖先が共通する遺伝子があるため、今回の発見は器官の再生や分化転換などの再生医療分野へ役立つ可能性があるとしている。
研究成果は1月3日(日本時間)に米科学誌「Cell Reports」に掲載された。
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