niconico“炎上発表会”の舞台裏 「新しいものは賛否両論あっていい」 新トップ栗田取締役独占インタビュー:川上氏の思いは(1/5 ページ)
川上量生氏が運営責任者をしりぞき、新体制でスタートを切った動画サービスの「niconico」。“大荒れ”だった発表会の裏側や、これからのniconicoが目指す方向性について、新トップの栗田穣崇取締役が語った。
2017年12月12日に栗田穣崇取締役を運営責任者とする新体制で、新たなスタートを切ったドワンゴの動画サービス「niconico」。同年11月28日に開催した新バージョン「く」(クレッシェンド)の発表会では、「完全解決する」と言っていた画質や読み込みの高速化が十分に改善されていないことを受け、ユーザーからは「新機能より基本機能の改善を優先すべき」と批判が相次いだ。
運営とユーザーの温度差が浮き彫りになった形で、川上量生会長(当時、現取締役CTO)はこれを謝罪、niconicoの運営責任者を退任した。発表会後は栗田取締役がTwitterでユーザーと交流。意見交換を目的とする生放送で「対話重視の運営を目指す」と改めて表明した。
「く」の発表会が炎上した理由、川上取締役は今何をしているのか、今後のniconicoの方向性などを、新トップの栗田取締役にITmedia NEWSが独占インタビュー。
栗田取締役は、NTTドコモ在籍時代に「iモード」を立ち上げ、絵文字を生み出した人物でもある。97年の設立時からドワンゴをよく知り、「ニコニコ動画」の古参ユーザーでもある栗田取締役が今のniconicoへの思いを語った。
「niconico」騒動の経緯
2017年11月28日:新バージョン「く」の発表会を開催、批判が殺到
- 「niconico」新バージョン「く」来年2月公開 ログイン不要の新UI「nicocas」も
- 川上会長、niconicoが重いのは「大変な問題」 「半年で解決したい」
- 「niconico」最大画質引き上げへ 「く」批判受け、川上会長が謝罪
- 「昔のニコ動に戻りたい」は叶わぬ夢か 運営とユーザー“温度差”のワケ
12月11日:PC版ニコニコ動画で1080p動画のテスト運用
12月12日:栗田取締役が「謝罪生放送」。niconico運営責任者が川上取締役→栗田取締役へ
- niconico運営、生放送でユーザーと意見交換へ 「『画質・重さ、完全解決』の告知、おわびする」
- ドワンゴ川上会長、niconico運営責任者を“退任” 栗田取締役のもと新体制へ
- niconico、新体制で再スタート 対話重視の運営 ユーザーは“高評価”
12月21日:川上氏が会長職を退任し取締役CTOに。新技術の開発に注力
12月26日:ユーザーからの要望は1万件超。1月25日の生放送で改善方針を報告
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