コインチェックから巨額の仮想通貨「NEM」が流出した事件で、NEMの推進団体「NEM財団」は3月20日、流出したNEMの追跡を打ち切ったと発表した。同団体は「盗んだNEMをハッカーが換金するのを効果的に妨げ、法執行機関に実用的な情報を提供できた。捜査に影響するため、われわれは詳細を公開する予定はない」としている。
コインチェックは1月26日、システムが不正アクセスを受け、約580億円分(当時レート)のNEMが流出。NEM財団は、盗んだ“犯人”のものとみられる送金先のウォレットアドレスに特定のマークを付け、資金移動を追跡する技術(モザイク)で犯人の手掛かりを探っていた。
ただし、流出したNEMの大半は、犯人が匿名ネットワーク上で換金するなどして資金洗浄されたとみられる。こうした中、NEM財団は「3月18日にモザイクを無効にした」と、追跡の終了を発表した。詳しい理由は明かしていない。
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