Adobe、マーケティングオートメーションのMarketoを48億ドルで買収
ビジネスソフト分野の拡大に取り組むAdobe Systemsが、マーケティングオートメーションのMarketoを47億5000万ドルで買収すると発表した。Adobeとしては過去最高規模の買収になる。
米Adobe Systemsは9月20日(現地時間)、マーケティングオートメーション(MA)大手の米Marketoを47億5000万ドルで買収することで合意したと発表した。取引は9〜11月期中に完了の見込み。
Adobeにとって過去最大規模の買収になる。この買収により、Marketoの技術を「Adobe Experience Cloud」に組み込み、ビジネスソフト分野で競合する米salesforce.comや米Oracleなどに対抗する狙い。
Marketoは2006年創業の、カリフォルニア州サンマテオに拠点を置く非公開企業。BtoB、BtoCの顧客接点を統合し、チャネル統合やマーケティングROI解析機能などのプラットフォームを提供する。世界で約6000社が同社のプラットフォームを導入しており、日本では富士通、LINE、りそな銀行などが顧客になっている。
Marketoのチームは買収完了後、Adobeのデジタルエクスペリエンス部門下に入り、Marketoのスティーブ・ルーカスCEOが引き続き同チームをリードする。Marketoの技術はAdobe Experience Cloudに組み込まれる。
Adobeは5月にはECサイト構築パッケージを提供する米Magento Commerceを買収した。同社のMagento Commerce CloudはAdobe Experience Cloudに組み込まれた。
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