PayPay、3Dセキュア対応へ クレカ不正利用は「全額補償する」
モバイル決済アプリPayPayは、クレジットカード不正利用の対策として、2019年1月に「3Dセキュア」に対応すると発表した。不正利用の被害に遭った人には、返金額の全額を補償するという。
PayPay社は12月27日、クレジットカード不正利用の問題を受け、2019年1月からモバイル決済アプリ「PayPay」を本人認証サービス「3Dセキュア」に対応させると発表した。不正利用の被害に遭った人への返金も、同社が「全額補償する」という。
同社は12月18日、クレジットカードの不正利用が問題になっていることを受け、クレジットカード登録時のセキュリティコードの入力回数に制限を設けた。しかし、同社が独自に調査した結果、「入力回数に制限を設けるだけでは根本的な対策にはならないと判断」し、3Dセキュアの対応を決めた。
3Dセキュアは、事前にカード発行会社に登録したパスワードを入力することで本人認証を行い、不正利用を防ぐ仕組み。利用するには、カード発行会社でのパスワード登録が必要だ。同社は3Dセキュアへの対応が完了した後は、3Dセキュアの有無によってユーザーごとにPayPayの利用上限金額を変えるという。
また、同社によると、クレジットカード登録時にセキュリティコードを20回以上入力して登録に至った件数は13件。このうちPayPayでの利用があったのは9件で、いずれも本人が利用していたことを確認したという。
不正利用の疑いがあった場合は、カード会社から利用者に連絡し、請求停止や返金措置などを行う。返金額についてはPayPay社が全額を補償する。
同社は「クレジットカードの不正利用が発生したことを重く受け止め、安全・安心なサービスの運用に向けて全力で取り組んでいく」とコメント。今後もカード会社との連携を進めていく。
【編集履歴:2018年12月27日20時31分 取材に基づき、本文の一部表現を改めました】
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