“Made in the USA”の円筒「Mac Pro」の遅れは「米国でネジを大量生産できなかったから」──New York Times報道
Appleが2013年に発表した“Made in the USA”を謳う円筒形の「Mac Pro」の発売が遅れたのは、米国内での専用ネジ製造が中国での大量生産のようにはいかなかったためだとNew York Timesが報じた。
米Appleが2013年のWWDCで発表した円筒形の「Mac Pro」の発売が遅れたのは、“Made in the USA”を謳ったものの、専用ネジの米国内での製造が難しかったためだと、米New York Timesが1月28日(現地時間)に報じた。
AppleはこのMac Proを2013年12月に発売したが、発売直後に出荷は2014年2月以降になった。New York Timeによると、Mac Pro専用のネジを製造するAppleと契約した米国の業者が、1日当たり1000個しかネジを生産できなかったという。Appleは中国から米国にMac Proの生産を移すために、数カ月かけて業者を探したにもかかわらずだ。その後、より大量の生産が可能な業者と契約したが、この工場の経営者はAppleの需要に対応するため、自家用車で何度もネジを運んだという。
New York Timesは、Appleが最近の貿易摩擦を受けて、製造拠点を中国から切り離し、多様化しようとしていると報じた。
Appleは同日、「部品製造がAppleの米国での雇用創出を推進」と題するプレスリリースを公開し、2018年に9000社以上の米国メーカーから部品を600億ドル分購入し、45万人の米国人の職をサポートしたとアピールした。同社が米国内で創出した雇用は2011年から3倍の200万人になったとしている。
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