NHKの“新人AIアナ”は、「情報を取捨選択し、放送時間ぴったりに収める」
NHKが「新人AIアナウンサー」を開発している。NHKのアナウンサーの声から作られたAIアナで、人間のアナウンサーのように情報を取捨選択し、放送時間ぴったりの長さに収めるという。
NHKが「新人AIアナウンサー」を開発していると、ラジオ番組「あなたのそばに AIボイス!」(NHKラジオ第1)の公式サイトで明かされた。NHKのアナウンサーの声から作られたAIアナで、気象情報を担当。人間のアナウンサーのように情報を取捨選択し、放送時間ぴったりの長さに収めるという。3月4日から山梨県向けの県域放送でトライアルを始める。
NHK放送技術研究所(技研)が開発している技術。気象情報から作った原稿などをNHKアナウンサーに10時間分以上読んでもらって録音し、この音声をディープラーニングで学習させて開発したという。
AIアナは、人間のアナウンサーのように、「きょうの天気で重要なのは天気なのか? 降水確率なのか? 前日との気温差なのか」など優先順位をつけながら情報を取捨選択して音声化し、放送時間ぴったりの長さ(2分30秒)にするという。
トライアル放送は3月4日〜8日と25日〜29日、午後5時55分から2分30秒程度の気象情報をAIアナが伝える。ただ、警報や注意報が刻一刻と変わる天候や緊急の場合は従来通り、人間のアナウンサーが担当する。
「あなたのそばに AIボイス!」は、民放ラジオ局で活躍中のAIアシスタントや最新のAI機器などをスタジオに“招いて”、音声や会話をテーマにAI技術の最前線を解説する番組。放送は2月11日午後1時5分から。
NHKは昨年、音声合成でニュースを読み上げる3D CGのアナウンサー「ニュースのヨミ子」さんを開発。地上波ニュース番組に登場させている。
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