米商務省、Sugon(曙光)など中国のスパコン企業も輸出規制リストに追加
Huaweiに続けて、中国のスーパーコンピュータ企業5社を米国の輸出規制リストに追加すると米商務省が発表した。スパコン世界ランキングで上位に登場する「神威・太湖之光」を開発する研究所も含まれる。
米商務省が、中国のスーパーコンピュータ企業5社を新たに産業安全保障局(BIS)の「エンティティリスト」に追加すると、米Reutersなどが6月21日(現地時間)に報じた。
エンティティリストは、大量破壊兵器拡散懸念顧客や米国の安全保障・外交政策上の利益に反する顧客等のリスト。同省は5月、中国Huaweiを追加すると発表している(現在90日間の猶予期間中)。
このリストに追加された企業に対しては、米国企業は米政府の許可なく製品を販売できなくなる。
今回追加が発表されたのは、Sugon(曙光)とその関連企業であるHigon(海光)、Chengdu Haiguang Integrated Circuit(成都海光集成電路)、Chengdu Haiguang Microelectronics Technology(和成都海光微電子技術)と、Wuxi Jiangnan Institute of Computing Technology(無錫江南計算技術研究所)の5社。
いずれもスーパーコンピュータの開発に関わる企業だ。Wuxi Jiangnan Institute of Computing Technologyは17日に発表されたスーパーコンピューターの計算速度の世界ランキング「TOP500」で3位になった「神威・太湖之光」を開発した。
神威・太湖之光は米国のスーパーコンピュータと毎年ランキング上位を争っている。最新ランキングでは1位と2位を米国が占めた。
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