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ソフトバンクC&Sがシャオミ系家電メーカー3社と提携 日本でロボット掃除機やスマート照明を販売

ソフトバンクC&Sが中国Xiaomi系列のIoT家電メーカー3社の製品を取り扱う。第1弾はロボロックのロボット掃除機「Roborock S6」で、10月18日から家電量販店などで販売する。

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 ソフトバンクC&Sは10月11日、中国Xiaomi系列のIoT家電メーカー3社の販売パートナーとなり、日本市場への参入をバックアップすると発表した。3社が開発するロボット掃除機、スマート照明、空調機器を順次日本で販売する。第1弾のロボット掃除機「Roborock S6」は、10月18日から家電量販店などで発売。市場想定価格は7万4800円(税込)。


左からソフトバンクC&Sの瀧進太郎常務、ロボロックのチャン・ジンCEO、イーリンクのエリック・ジャンCEO、スマートミーのスー・ジュンCEO

 ソフトバンクC&Sの瀧進太郎常務(常務執行役員 兼 新規事業本部長)は、IoT家電の市場規模を挙げ、「中国が急成長する一方で日本は伸び悩んでいる」と指摘。「日本は5年ほど前のアメリカと同じポジションだ。一方の中国は来年にはアメリカと同程度になるだろう」と予測する。そうした状況の日本で、グローバルで高い競争力を持つとする3社の製品を投入し、IoT家電の市場拡大を狙う。

掃くのも拭くのもこれ1台

 中国Beijing Roborock Technology(以下、ロボロック)は2014年設立のベンチャーながら、16年にシャオミブランドのロボット掃除機を手掛けて急成長したメーカー。17年11月に自社ブランドの「Roborock」を市場投入した。その後、わずか2年で世界40カ国以上に販路を広げ、累計500万台のロボット掃除機を販売した。その半分以上が中国以外の地域で売れたという。

 CEOのチャン・ジン氏はエンジニア出身で、Microsoftなどを経てロボロックを創業した。同社に在籍する約500人の従業員のうち、半数以上が開発チームに所属。年間利益の10%以上をR&Dに回す研究開発企業だという。


Roborock S6。上部のレーザーセンサーで宅内の地図を作成する

 日本での販売が決まっているRoborock S6は、レーザーセンサーで自己位置推定などを行う「SLAM」(Simultaneous Localization And Mapping)技術で部屋の間取りをマッピングし、効率良く掃除するルートをAIで解析するロボット掃除機だ。部屋ごとにエリアを分割して個別に掃除を進めるアルゴリズムは、「競合他社に比べ、効率が良いと海外でよく言われる」とチャン・ジンCEO。本体底面には水タンクを備え、バキュームの直後に水ぶき掃除が行えるのも特徴だ。

 「YEELIGHT」ブランドのスマート照明を展開する中国Qingdao Yeelink Information Technology(イーリンク)も、従業員約300人のうち、半数が開発チームに所属している研究開発企業だ。14年の設立から5年しかたっていないが、210カ国に展開し、累計1300万台のスマート照明を販売した実績を持つ。同社のエリック・ジャンCEOはテレコム業界のエンジニア出身だという。

 日本では11月からスマート電球2種と帯状に光るライトストリップを販売する予定。いずれもAppleのHomeKitに対応し、iPhoneなどで操作できる。


AppleのHomeKitに対応した「YEELIGHT」ブランドのスマート照明

 中国Beijing Smartmi Technology(スマートミー)は、シャオミブランドの空気清浄機などを開発・販売している空調機器メーカー。中国ではエアコンから扇風機、加湿器など幅広い製品を手掛け、昨年の売上は30億ドル超(約3250億円)。シャオミ系列のユニコーンとして知られる。

 デザイン面に注力しているのが同社製品の特徴で、同社のスー・ジュンCEOによると、「これまでに13の国際デザイン賞で大賞を受賞した」という。日本のグッドデザイン賞もその1つ。「シャオミ空気清浄機2」は、中国メーカーとしては実に61年振りにグッドデザイン金賞に輝いた。

 日本で販売する製品は未定だが、スー・ジュンCEOは「日本市場は大きな可能性を秘めている。最初にDC扇風機やヒーター、加湿器を投入し、将来的にラインアップを拡大したい」と話している。


デザインにも注力したスマートミーの空調機器

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