通訳の遠藤“Mr.エンドーさん”悦郎氏を従え会場に姿を現した“ラッセル・ネオ”は、上から下まで真っ黒な衣裳に身を包み、クールなサングラスを着け、一体どうやって豊かにしたのか、ふさふさのヘアスタイルという出で立ちだった。二人はマトリックスと言えば、のあののけぞりアクションを披露して会場を大いに沸かせた後、ようやく本題のPhotoshop CSのデモンストレーションがスタートした。
ブラウン氏のデモンストレーションは単なる機能紹介にとどまらず、プロも気がつかないような、あっ!といわせる驚きと楽しさに溢れた“スーパーヒント”を紹介するものとなった。これらのスーパーヒントはブラウン氏が気づいた課題を同社のプログラマに頼んで実際にプログラムにいれたものだ。講演の間、ブラウン氏は来場者に“うぅ〜”とか“あぁ〜”とか、“Finally(ついに)”といったアクションを求め、特に反応のよかった来場者にはブラウン氏が先頃、米国で上梓したばかりの『The Photoshop Show starring Russel Brown』を手渡しでプレゼントした。
ブラウン氏は今回も来場者の期待を裏切ることなく、さまざまなテクニックを紹介してくれた。その中からいくつかを紹介する。
レイヤーカンプの機能を使えば、プレゼンテーションする際にひとつのファイルでいくつかのパターンを紹介することができる。レイヤーカンプはスクリプトを使って、WebフォトギャラリーやPDFに書き出しできるので、クライアントに見せる時に役立つ。
シャドウハイライトを使うことで、難しいレベル調整などを使わずに簡単にシャドウ部分からディテールを引き出し、調整することができる。
パノラマ画像を作成する場合、複数の画像を合成する前にそれぞれ異なる色の調整を行わなければならない。色調補正の新機能である[カラーの適用]で補正し、ひとつの画像として違和感のない色調に調整することができる。
この他にもさまざまなスーパーテクニックが披露された。また、いくつかのスーパーヒントも紹介された。
これらのテクニックやスーパーヒントの中には、JavaScript「Dr. Brown's Image Processor」やPhotoshop Actions file「Russell's_Action_Set」の特別にブラウン氏が用意した機能を使ったものもあった。終演後、来場者にはこれらの機能ファイルやスーパーヒントの操作手順を収録したQuickTimeムービーを納められたCD『Russell Brown's Power Hour』が配布された。
ここですべてのテクニックやスーパーヒントを紹介することはできないが、同社 Webサイトにおいて追って公開予定なので、その際に情報を入手していただきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.