また、記録フォーマットがMPEG2/1以外にWMV、AVI形式で直接書き込めるほか、フォーマット形式/データレートや圧縮オプションの変更が可能な「カスタム設定」、マルチパスで圧縮(リアルタイム録画では不可能)の設定ができるなど、こちらは初心者から中・上級者にもうれしい。
特にMPEGの基本設定は「4.2Gバイトで○○分記録できる」という説明(データレートも併記)があるので、DVDメディアへの保存が考慮されており、親切だ。Mpeg2での最大データレートは15Mbpsとなっている。
ビデオ予約は基本的にiEPGで行うが、このサイトアドレスはテレビ王国、インターネットTVガイド、ON TV JAPANと好みで選択できるようになっているのはうれしい。
また、PC本体の省電力設定に関しても、ダイヤログで復帰・移行の設定ができる。これらの設定は悩みがちなところなので、はっきりと表示されているのはありがたい。いわゆるタイマー録画のための常駐ドライバはなく、録画予約をしたら最小化をして休止、サスペンドにすれば番組予約待機状態となる。予約が残っている状態で終了すると警告ダイヤログが出るので、ミスの可能性も少ないだろう。
なお、PC-MV5DX/PCIはタイムシフト再生にも対応しているが、他社のようにタイムシフトモードが用意されているのではなく、録画ボタンを押してから追いかけ再生ボタンを押すと、ポーズボタンが録画一時停止ではなく再生の一時停止になるのが、やや直感的には判断しにくい。また、このモードはMPEG録画でないと機能しないのが難点だ。追いかけ再生時は早送りや巻き戻しがあり、短時間にダイジェストを判断することができる。
付属ソフトはこのPCast TV以外にユーリードのDVD編集・作成ソフト「Video Studio 7SE」、静止画の編集を行う「PhotoImpact 7SE」、3Dタイトル編集ツールの「COOL 3D 3.0SE」と携帯電話からの番組予約を可能とする「reserMail」が添付される。
設定項目があっさりしているのは中・上級者にはやや物足りない気もする。しかしハイレスポンスで、録画方法やiEPGサイトを好みに合わせて選択できるのは、ユーザーにとっては歓迎できる。ハードウェアMPEG2エンコード機能と高画質回路は最近の定番ともいえるスペックであり、また価格もこのクラスでは安価な方だ。気軽にTV視聴/録画を行いたいユーザーに向いている製品だろう。
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