「250Gバイトのものを使用しましたので、1話で1台ということになりますね(笑) 2クールで26台のHDDですか」(吉岡氏)。
管理はしやすいでしょうが、大変な数ですね(笑) そうなるとこうした大容量のHDDは導入しなければならない、ということでしょうか?
「大容量のHDDは、CG制作の現場に欠かせないものだけに積極的に導入していこうと思ってますが、現時点でも容量は少ないですが、すでにいくつかHDDがあるので、順次交換ということになりますね」(吉岡氏)。
ところで、お二人は現在、どのようなお仕事をされていますか?
「僕は最近だと『戦闘妖精雪風』の撮影監督を担当しました」(吉岡氏)。
「僕はいまオンエア中の『PEACE MAKER鐵』で撮影監督を担当しています」(林氏)。
名刺にはVFXとなっていますが、撮影とは違った仕事があるのでしょうか?
「撮影だけではなくて、タイトルを作ったり、演出からこういうことができないかと相談を受けたりとかもあります」(吉岡氏)。
なるほど、CGアドバイザー的なこともされているのですね。お二人はデジタルアニメ制作とどのようにして出会ったのですか?
「アニメーションの専門学校を出てから作画の仕事をしていたのですが、ある時、求人誌を見ていて、コンピュータを使ってアニメ制作がどうのこうの、というのを見つけまして。それがディジメーションだったんです。で、入ったらいきなりNeXTStepとかが立ち上がっていて(笑) デジタルでアニメ制作をしたのはそこからですね」(吉岡氏)。
「僕はアニメとは関係ない普通の仕事をしていたのですが、知人の誘いを受けてディジメーションに入りました。コンピュータはBASICとかMSXとかさわっていたんですが、マウスがついているコンピュータは初めてさわった、という感じでしたね。それで一から勉強したので、結構大変でした」(林氏)。
今後はどのような作品を手がけていこうとお考えですか?
「セルアニメにこだわらず実写とアニメを組み合わせたものなどもやってみたいですね。それと僕は本が好きなんですが、最近、アガサクリスティの名探偵ポアロシリーズを全部読みました。これをアニメでやっても面白いんじゃないかな、などと考えています。SFも好きなのでアイザック・アシモフとかP.K.ディックなどを読んでいると、ネタになりますね」(吉岡氏)。
「僕は特にこれをやりたいということではないのですが、いままでやってきたものとは何かが違うものをやってみたいですね。いまは想像できないんですが、きっと変わったものができると思います」(林氏)。
今後の作品にも期待できそうですね。楽しみにしています。今日はありがとうございました。
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