NB75G/Tは、高輝度・低反射液晶の15インチスーパーファインDX液晶を搭載していることも特徴である。
スーパーファインDX液晶はいわゆる“ツルピカ液晶”だが、表面に低反射コーティングが施されているため、映り込みが少ない。また、バックライトは2灯式で、輝度は従来比で約1.6倍に向上している。視野角も広く、表示品質は優秀だ。
ただし、解像度はXGA(1024×768ピクセル)なので、WXGA(1280×768ピクセル)やSXGA(1280×1024ピクセル)などの液晶を搭載したノートPCに比べると、一度に表示できる情報量は少ない。
NB75G/Tの最大のウリは、TVチューナーとMPEG-2ハードウェアエンコーダを搭載し、TV放送の視聴や録画が可能なことだ。
TV視聴/録画ソフトには、松下電器産業の「TVfunSTUDIO」がプリインストールされている。TVfunSTIDIOは、HDDへの録画はもちろん、DVD-RAMへのダイレクト録画も可能だ。
HDDへ録画する場合、録画品質は「高画質」(ビットレート8Mbps)、「標準」(同4Mbps)、「節約」(同2Mbps)の3種類から選択できる。解像度は、高画質と標準では720×480ピクセル、節約では352×480ピクセルとなる。なお、録画画質は標準でも十分だが、動きの速いシーンではエッジの部分にクシ状のコーミングノイズが目立つことがあった。
DVD-RAMへのダイレクト録画の場合は「XP」、「SP」、「LP」が選択でき、それぞれ1枚のDVD-RAMメディアに約1時間/約2時間/約4時間の記録が可能だ。タイムシフト機能や簡易編集機能も用意されていて、使い勝手もよい。
インターネット経由でTV番組表データをダウンロードする電子番組表ソフト「G-GUIDE for Windows System」が利用できるので、録画予約が簡単だ。赤外線リモコンも付属しており、離れた場所からTV番組の視聴やDVD再生などの操作が行えるので便利だ。
次に、PCとしての基本性能について見ていこう。NB75G/Tは、CPUにPentium M/1.50GHzを搭載している。Pentium M/1.50GHzは、Pentium Mファミリーの中で最上位に位置しているわけではないが、通常の利用なら十分なパフォーマンスを備えている。
チップセットには、グラフィックス統合型の「Intel 852GM」を採用している。852GMはIntel 855GMよりもグラフィックスコアの動作クロックが低いため、3D描画性能はあまり高くはない。
メインメモリは、標準で256Mバイトを実装している。SO-DIMMスロットは1基しかないが、標準メモリはオンボードに搭載されているので、メモリの増設時に既存のメモリを無駄にせずに済む。なお、拡張可能な最大メモリ容量は1Gバイトであり、1Gバイトのメモリモジュールを挿着した場合は、オンボードの256Mバイトは無効となる。
HDD容量も80Gバイトと大きいため、TV録画PCとしても実用的だ。なお試用機には、4200rpmの東芝製2.5インチドライブ「MK8025GAS」が搭載されていた。
光学ドライブとして、DVDスーパーマルチドライブ(松下電器産業の「UJ-820S」)を搭載していることも高く評価できる。DVDスーパーマルチドライブは、DVD-RAM/R/RWとDVD+R/RWの5種類のDVDメディアに対応しており(ただし、カートリッジ入りDVD-RAMには非対応)、DVD-Rへは最大4倍速、DVD-RAM/RWへは最大2倍速、DVD+R/RWには最大2.4倍速で記録することが可能だ。なお、光学ドライブは固定式で、着脱はできない。
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