富士通の「FMV-DESKPOWER L」シリーズは、液晶ディスプレイが一体になったホームユーザー向けのデスクトップTVパソコンだ。2004年の春モデルは「FMV-DESKPOWER L70G/F」(以下、L70G/F)、「同L70G」、「同L50G」の3機種構成だが、今回レビューする最上位のL70G/Fは、家庭内ネットワークの中核を担うホームサーバ兼用PCとして位置付けられており、無線LANアクセスポイントを内蔵している。
ちなみに2004年の春モデルでは、液晶ディスプレイ分離型の「FMV-DESKPOWER C」シリーズと「同CE」シリーズにも1機種ずつホームサーバ兼用PC(CEシリーズには別筐体の無線LANアクセスポイントが付属)が用意されている。
FMV-DESKPOWER Lシリーズは、高輝度低反射スーパーファインパネルを採用したWXGA(1280×768ピクセル)表示の17インチワイド液晶ディスプレイを内蔵している。
ディスプレイ一体型としては、22インチワイド液晶ディスプレイ内蔵の「FMV-DESKPOWER T」シリーズもリリースされているが、Lシリーズは幅492×奥行き234×高さ367ミリとTシリーズよりも横幅で約22センチ、奥行きで約5センチ、高さでも約12センチ小さく、自室の机の上に置いて使うのに最適なサイズとなっている。
付属のキーボードとマウスは無線方式のコードレスタイプで、配置の自由度と使わない時の収納性に優れている。ディスプレイ一体型なので、ディスプレイ―PC間の配線は不要だ。また、キーボードとマウスもコードレスなので、箱から取り出して電源ケーブルをつなぐだけですぐに使えるようになる。
さらに、ネットワークの設定や、家族のスケジュールを個別に管理したり、他の家族への伝言メモを残したりできる家族用グループウェア「ファミリーネットワークウェア」の設定も、「かんたんセットアップ」ウィザードで簡単に行うことが可能だ。このようにセットアップが容易なのも、Lシリーズの特徴である。
L70G/Fの搭載CPUは、ハイパースレッディング・テクノロジ対応のPentium 4/2.80C GHz。標準搭載メモリは512Mバイト(PC2700対応デュアルチャンネルDDR SDRAM 256Mバイト×2)で最大1Gバイトまで増設できるが、2基あるメモリスロットは両方とも標準搭載メモリですでに使用されているため、メモリを増設する場合はこれらを取り外す必要がある。
チップセットはIntel 865GVで、グラフィックス機能はチップセット内蔵のものを使用する。ビデオメモリはメインメモリと共用で、最大64Mバイトが自動的に割り当てられる。
光学ドライブは、すべての記録型DVDメディアに対応した日立エルジーデータストレージのDVDスーパーマルチドライブ「GSA-4040B」だ。データの最大書き込み/書き換え速度は、DVD-RAMが3倍速、DVD-Rが4倍速、DVD-RWが2倍速、DVD+Rが4倍速、DVD+RWが2.4倍速である。
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