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» 2004年04月13日 15時53分 公開

サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第18回:OneNoteを持って会議に出よう――システム手帳を超えたデジタルノート

多数の会議に参加、議事録の作成、仕事の進捗状況チェックなどの業務がある、ある企業の営業企画部A氏のケースを例に、“より”実践的なタブレットPC+OneNoteの活用事例を紹介していくことにしよう。

[神崎洋治(トライセック),ITmedia]

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 今回から当分の間、事例をもとにしたタブレットPCとOneNoteの具体的な活用方法にスポットを当てていきたい。

 最初は多くのビジネスマンが該当するケース。ノートPCを持って多数の会議に参加し、議事録の作成、仕事の進捗状況をチェックなど、慌ただしいスケジュールではあるが同様業務をこなしている人も多いであろう、ある企業の営業企画部A氏のケースを紹介していく。実際の現場をイメージして頂ければ幸いだ。

業務内容の紹介(A氏の場合)

 パソコン周辺機器を製造販売する企業の営業企画部に勤務するA氏は、PC歴約3年、電子メールやインターネット、Word/Excel/PowerPointの使い方はある程度習得し、それなりのスキルを持っている。

 A氏が所属する営業企画部は、いわば「何でも屋」。プロジェクトの中心になって仕切ったかと思うと、お使い程度のような雑用もやらなければならない。しかも、担当部門が明確でない仕事のほとんどが振られてくるので、数が多いだけでなく多種多様でもある。忙しい日が続くと仕事の漏れや抜けがどうしてもチラホラと出てきてしまうのが悩みだ。時間を効率的に使うことがすべてに優先するテーマだと感じている。

 通常A氏は、企画書や販売促進企画書、広告案など、さまざまなドキュメントの作成に携わる。文章主体の書類の作成にはWordやテキストエディタなどを使って作成、表やグラフはExcelで、図やラフなどPCで作るほうが時間がかかると判断したものは、紙にペンや鉛筆で手書きして資料として添付している。

 A氏がタブレットPCに興味を持ったきっかけは「手書きの図やラフなどを簡単に資料に入れられるかも」と考えたからだ。ペンで画面をなぞるだけで絵が書ければ、資料にちょっとした図やメモを入れるのにも時間が短縮できると考えたのである。

デジタルドキュメントと手書きメモの融合 テキスト文書に手書きで図を書き込んだり、コメントを追加できる、そんな手軽さに魅力を感じたのがきっかけ

会議の準備から進捗チェックまで

 販売会議や製品企画会議に出席することは、A氏の重要な仕事の一つであり、プロジェクトのはじまりでもある。

 会議の前には、情報収集と下調べを行う。顧客の購買傾向、市場の動向、競合他社の記事など新製品に関する市場の情報をWebで検索し、各営業所の売上実績の資料や売れ筋商品のレポート、最近の報道関連のニュースをプリンタで印刷してクリアファイルに突っ込む。会議でそれらに関連したことについて、いつでも迅速に発言できるようにするためだ。

 これらプロジェクトの関連情報を企画書や議事録と一緒に簡単に管理できて、紙の資料のようにかさばらない方法はないか、とA氏んは常々考えていた。

 またA氏は、会議で話し合われた主要なテーマや意見、決定した内容をまとめた議事録を作成する担当にもなっている。議事録としてまとめた情報をさらに上司やスタッフ、各部署に配信して報告書としている。もちろん、各役職や担当者によって必要と思われる情報だけにまとめたり、できるだけ整理して流すように心がけていることは言うまでもない。会議で話し合われ、議事録としてまとめた情報を提出する宛先によってすばやく並べ替える。それは優先度によってまとめたり、ジョブごとにまとめることもある。

 さらに、各担当部署が提出する書類の窓口になっていたり、やるべき業務の進捗状況を確認する役目もある。ちなみに、この作業にはずいぶんと時間がとられていた。会議で走り書きしたメモをWordで議事録としてまとめ、各部署のジョプの納期をシステム手帳を参照しながら管理しなければならない。ただし、どれと比べてというわけではないが、いささか効率が悪いことになんとなく気がついていた。

タブレットPCなら手書きメモが簡単にできる

 発言者がホワイトボードに手書きした図やマークを簡単に手書きメモできない、という理由から会議室にノートPCを持ち込んで議事を記録することに躊躇していたA氏だが、タブレットPCによって手書きが可能ということを知った。

 ひょっとしたらホワイトボードに書き込まれた内容をすべて簡単に写すこともできるかもしれないと思い始めた。そして、特別に意識をしなくても手書きとテキスト両方の入力が可能なアプリケーション「OneNote」を使ってみることにしたのである。

 現在、A氏はホワイトボードの内容をすべてタブレットPCに手書きすることもある。すべて手書きしたとしても、段落の入れ替えや情報のチェックが簡単にできるため、システム手帳よりも格段に効率、特に後の情報整理方法が優れている。

 会議後に議事録用にデジタルドキュメントとして作成するのであれば、会議中にキーボードからテキスト入力を行ったり、手書きした文字をテキスト変換して入力する。もちろん図やマークなどはペンを使って同じ画面に手書きする。こうしてAさんは、状況に合わせてペンとキーボードの入力方法を使い分けている。

デジタルドキュメントと手書きメモの融合 タブレットPCとOneNoteを使い、今までのシステム手帳のようにすべてを手書きすることから始めるのもいい。すべてを手書きしたとしても、テキスト入力した文字のように、段落の入れ替えやノートフラグ機能が使える

 次回はA氏が具体的に、どのように情報の入力や活用を行っているかを紹介していこう。

第19回へ続く


著者紹介
神崎洋治:トライセック代表取締役。パソコンや周辺機器、インターネットに詳しいコラムニスト。シリコンバレー在住時は、取材による米ベンチャー企業の最新技術動向をレポート。ペン・コンピューティングデバイスの先駆けである「Palm Pilot」を、製品写真や開発者取材を通して日本のメディアに初めて紹介したひとり。
 マーケティングにも精通し、ライターやデザイナーとしても幅広く活躍中。主な著書は「ひと目でわかるMicrosoft Office OneNote 2003 マイクロソフト公式解説書」「学び直すDVDのしくみ」(日経BPソフトプレス)ほか。

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