Centrinoに対応しAV機能が大幅に進化──東芝 dynabook EX/2515LDSTWB(1/2 ページ)

» 2004年06月10日 17時35分 公開
[平澤寿康,ITmedia]

CPUがPentium Mへ変更され光学ドライブもスーパーマルチ対応に

 夏モデルで最も大きな変更点なのが、搭載されているCPU。従来モデルで最上位となる「dynabook EX1/522PDETW」は、モバイルPentium 4/2.20GHzが搭載されていたが、夏モデルで最上位となる「dynabook EX/2515LDSTWB」では、Pentium M/1.50GHzへ変更されている。動作クロックは700MHzダウンしたことになるが、性能的にはほぼ互角かそれ以上といったところだろう。また、Pentium Mへの変更と同時にチップセットと無線LANコントローラをインテル製で固め、Centrino対応となっったのも大きな変化といえる。

夏モデルEXシリーズの最上位機種「dynabook EX/2515LDSTWB」

 光学ドライブがDVD-MultiドライブからDVDスーパーマルチライブへと変更されている点も、ユーザーの使い勝手を大きく向上させる変更点だ。記録型DVDは規格が多いものの、どのメディアを利用するかは搭載されている光学ドライブによってある程度制約を受けてしまう。しかし、スーパーマルチドライブであれば、現在出回っているほぼすべての記録型DVDが利用できる(2層記録メディアは利用不可)ので、ユーザーの好みでメディアが選択できるようになる。

 なお、評価機に搭載されている光学ドライブは、デバイスマネージャで「MATSHITA DVD-RAM UJ-820S」と表示されていた。このPanasonic製ドライブのスペックは、DVD-Rの書き込みが最大4倍速、DVD-RWの書き換えが最大2倍速、DVD+Rの書き込みとDVD+RWの書き換えが最大2.4倍速、DVD-RAMの読み書きが2倍速、CD-Rの書き込みは最大16倍速、CD-RWの書き換えが最大8倍速、読み出しは、CD-ROMとDVD-ROM共に最大24倍速となっている。

高輝度液晶パネルで液晶TV相当の画質を実現

 搭載されている15インチ液晶パネル「Clear Super View液晶」の輝度は380カンデラ/平方メートルと非常に明るい。従来モデルでも約350カンデラ/平方メートルとノートPC液晶ディスプレイとしては高輝度を誇っていたが、今回はさらに輝度が上がり400カンデラ/平方メートルに迫る勢いだ。

 このためTV番組の視聴やDVD-Videoの再生でも、明るくきれいな画面が表示できるようになった。また、本モデルから東芝による自社開発の「高画質化処理」技術が導入されている。この技術は、白はより白く、黒をくっきりと表現したり、シャープネスの適正化や発色をよくするための色補正処理などが可能で、家電製品の液晶テレビと比較しても遜色のないクオリティを実現している。

 ちなみにグラフィックスは、チップセットであるIntel 855GMEの内蔵機能を利用している。2D描画の表示はまったく問題ないが、3D描画の性能は、3Dゲームの快適な動作を期待できるものではない。ビデオメモリはメインメモリから割り当てられるようになっており、標準で搭載されているメモリはPC2700が256Mバイト。そのうち16Mバイトがビデオメモリとして割り当てられている(最大2Gバイト)。Windows XP HomeEditionを快適に動作させるには、512Mバイト程度は必要なので、購入後に増設する必要があるだろう。

 搭載されているハードディスクの容量は、80Gバイト。HDDレコーダーとして利用することを考えると少し心許ない。別途オプションでもよいので本体内部にセカンダリの2.5インチHDDを内蔵できるようなベイがあれば、使い勝手はよかっただろう。

 無線ネットワークに関しては、Centrino対応なのでIEEE 802.11b/gの無線LAN機能を標準で搭載している。それ以外のインタフェースとしてはPCカードスロットを(TypeII×2)、56kbpsモデム、パラレル、外部ディスプレイ出力、USB 2.0×4、IEEE 1394、SDカード/メモリースティックスロットなどを装備している。

 なお、本機はS端子またはコンポジット入力による外部入力機能を備えており、ゲーム機などからの映像を本機に入力して表示させることができるようになっている。ほかのデバイスでも高輝度液晶ディスプレイを有効に活用できるが用意されているのは評価できるポイントになるだろう。

 また、EXシリーズの特徴となっている「harman/kardon」のスピーカーが本体前部に搭載されており、ノートPCながら迫力のある音質と音量を楽しむことができる。

筐体前面には、dynabookの特徴でもある「harman/kardon」スピーカーが取り付けられ、左側面にはパックとして取り付けられているTVチューナー付きキャプチャーユニットのインタフェースが見える。光学ドライブは右側面に設置され、頻繁に着脱を要するインタフェースは左と背面にまとめられている
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