サーマルテイク「XTunner A2203」は、計4基のファンを接続できる5インチベイタイプのファンコントローラユニットだ。
XTunner A2203の最大の特徴は、赤外線センサーを搭載し、付属リモコンでファンの回転数を制御できること。接続したファン回転数は、このリモコンによりまとめてコントロールする。あくまで“まとめて”であり、個々には調節できないというのもミソだ。騒音が気になるならまとめてダウン、暑い日にはまとめてアップと、割り切って操作できる漢のパーツなのである。
コネクタは、ケースファン用3本とCPUファン用1本、給電用5ボルト電源コネクタ1本がキットに付属される。なお、別途分岐ケーブルを導入すれば4基以上のファンを接続することも可能なようだ。
取り付けはいたって簡単だ。
本体を5インチベイに装着し、ファンのコネクタを接続していけばいい。最大5本のケーブルを扱うため配線処理が多少面倒だが、ケースを閉じてしまえば見えないので気にしないことにする。
なお、ケースファンに5ボルト電源と同じコネクタを採用しているPCケースで使用する場合は、多くの汎用ファンが採用する3ピンコネクタへの変換アダプタを用意しておきたい。
これで組み込みは完了。リモコンのプルタブを引いて電池をセットすれば利用できる。
では早速使ってみよう。
XTunner A2203の赤外線リモコン操作は、マシンとの間に障害物がなければ最大12メートル離れて操作できるとある。ただし赤外線なだけに、TVのリモコンと同じくドアや壁越しはもちろん、いすの背もたれが間に入るだけで操作できなくなる。
フロントパネルには6個のLEDが搭載され、回転数が低い順に青→黄色→赤と2個づつ並べられている。最高回転数時にはLEDがすべて点灯し、最低回転数時に青色のLED1個が点滅する仕組みとなっている。
なおこのLEDは結構明るく、数メートル離れていたり、真上から見てみても光具合が把握しやすい形状となっている。
さてここが一番重要だが、ファンコンはリモコンなどなくても不便など感じないではないかというユーザーもいると思う。
しかしXTunner A2203を一度使うと、単に遠隔操作できることより、手元で回転数を操作できることが意外と便利である。
筆者宅のPCは机下に置いてあるのだが、わざわざ「よっこらせ」と机下にもぐる面倒もなくなったこともあり、以前よりPCの熱管理に注意を払うような気持ちになったことも付け加えておこう。ということは、この季節にはかなり重宝するものなのではないだろうかと、無理やり気味な結論としたい。
さて、ユーザーはこれをどう使うだろうか。
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