DVDレコーダー'04年夏モデル、傾向と対策まだ買ってない人のための(3/4 ページ)

» 2004年07月30日 04時36分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 現在、各製品が採用しているEPGのサービスは3種類に分けられる。情報量はDEPG(東芝が提供)、「ADAMS-EPG」「G-GUIDE」の順といわれている。実際、G-GUIDEは一部番組名の省略、出演者や番組内容の情報が少なく、また常に画面の1/3程度を占める広告が邪魔だというユーザーの声は多い。

 しかし、ADAMS-EPGは一部地域(富山県、福井県、山梨県、鳥取県、島根県、高知県、宮崎県)で利用できない問題があり、DEPGもインターネット接続が必要で、必ずしも“万人向け”とはいえない。手軽で全国で利用できるG-GUIDEを採用する例が多いのは仕方ない部分だ。採用しているEPGサービスだけで製品選びをする人はほとんどいないと思うが、製品選び時の予備知識として知っておいて損はない。

 EPGと関連する機能で見ると、新規参入の3社はしっかりスポーツ中継延長対応をサポートしており、後発だけに機能面での充実を図っている意図が読み取れる。2003年秋発売(2004年夏モデルのRDR-HX6も実質同じ)の「スゴ録」はおまかせ録画までしっかりサポートしている。EPGと関連する機能で見ると,新規参入の3社はしっかりスポーツ中継延長対応をサポートしており,後発だけに機能面での充実を図っている意図が読み取れる。2003年秋発売(2004年夏モデルのRDR-HX6も実質同じ)の「スゴ録」はおまかせ録画までしっかりサポートしている。いわゆる3強の製品はスポーツ中継延長には対応しておらず、意外な盲点である点にも注意したい。

photo 主要メーカーの半数以上がG-GUIDEを採用。後発メーカーの方が機能面では頑張っている感もある。EPG関連では2003年秋発売の「スゴ録」も見逃せない存在だ(※NEC AX300H/Lは警告のみ、日立MS-DS400/250は他社と方法論が異なる。詳しくはレビュー参照)

並行録画と書き込み速度をチェック〜ダビング機能

 ダビング機能は、現在もまだ過渡期といえる状況だ。採用しているDVDドライブの主流が最大8/4倍速書き込みとなり、単純にダビング速度だけでいえば、高速なのはパイオニア、三菱電機の順。高速ダビング機能を持たない日立製作所を除くと、残りのメーカーは速度面でほぼ横一列に並んでいる。 当たり前の機能になりつつもやはり抑えておきたいのはダビング時の並行した予約録画だ。再エンコードを伴わない高速ダビング時には、ソニー製品と日立のMS-DS400/250を除く(DV-DS160は詳細が未発表)と予約録画の実行が可能になっており,ダビング中に予約録画を逃してしまったという失敗がない。MS-DS400/250はこの点の除くと魅力的な部分も多いのだが、そもそもDVD-RAM以外には高速ダビングも行えず(音声の再エンコードが必須)、録画もダビングもヘビーというユーザーにはやはり向かない製品といわざるえない(編集部注:ダビング時の予約録画でソニーに関する表記が間違っておりました。お詫びして訂正いたします)。

 また、デジタル放送が一気にコピーワンスへ移行したことを考えると、DVD-RWやDVD-RAMへのダビング速度も重視したい。デジタル放送はCPRM対応のDVD-RWとDVD-RAMへしか直接録画、もしくはHDDから移動しかできないからだ。この点では、パイオニアと三菱電機がDVD-RWへ4倍速、松下電器がDVD-RAMへ3倍速となっており、DVDメディア片面一杯にそれぞれ15分、20分程度で高速ダビングが行える。

 特にDVD-RWの場合、現在主流の2倍速と4倍速では、DVDメディア片面一杯にダビングした場合、30分と15分と体感的な意味においても差が大きい。デジタル放送の録画が多く、保存にはDVD-RWメディアを使いたいという人には、パイオニアか三菱電機の製品がベターな選択となるだろう。

photo ※音声のみを変換しながらのダビングとなり,かなり変則的。(ホームページを参照)パイオニアと三菱電機が8倍速書き込みのDVDドライブを採用し、ダビング速度ではリード。日立はHDD録画時の音声がMPEG記録となるため、DVD-R/DVD-RWへのダビング時には音声の再エンコードが必要。このためダビング速度では不利になっている

HDDにため込む人ほど気にしたい編集機能

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