このようにうまくいくのはいわゆるスイッチの「足」がコネクタと同じDIPピッチ、要するに2.54ミリ間隔で並んでいる場合だが、秋葉中探してもこの手のスイッチを入手するのはなかなか難しい。
非常に都合のよいDIPピッチの縦型タクトスイッチを秋葉で一軒だけ売っていたが、3連スイッチとして売っているものを金具から取り外して使う上に、この店でも在庫限りっぽいので、これは一般的になりえない。
そこで、他に使えそうなスイッチを探すことになる。2550コネクタを買った千石電商で使えそうなスイッチを物色したら、3つほど見つかった。
一つは小型のプッシュスイッチで、高さがある上に金属外装で重いが、どこでも見かけるので入手性はよさそうだ。残りの2つはオムロンの超小型スイッチで、ひとつはマイクロスイッチの「D2MQ」(クリック感があって感触がよい)、もうひとつは極超小型スライドスイッチ「D3C」(白いレバーが分かりやすいうえ、適当なストロークがあるので誤操作しにくい)だった。どちらも少々横に長いものの収まりはよい。
この辺のもの探しは、秋葉を日ごろ探索していて「確かあの店にはアレがあったはず」というムダ記憶がモノをいう。余裕があるなら使えそうなパーツを求めてアキバをさまようのもよいだろう。まずは基本としてガード下のパーツ屋をうろついてみるとよい。
超小型スイッチは3つの足が出ていて、一つは共通端子(Common)で、あとの2つが「押さないとオン(Nomal Close)」、「押すとオン(Normal Open)」だ。もう少し大きなスイッチになると外装に説明が書かれているのだが、これらは書いてないので、事前にチェックしておこう。電源スイッチは押すとオンにしたいので「Common」と「Normal Open」にハンダ付けする。
また、ハンダ付け箇所は細かい。パーツにちょっとこて先が当たっただけで仮止めしていたパーツがずれてしまう。これ覚悟しながら作業する必要があるが、だからといって指でしっかり保持してハンダこてを当てると確実に火傷する。
さらに、コネクタに直接ハンダ付けするので、熱を加えすぎるとコネクタがなまってアウト。加えて熱をしっかり伝えないとハンダが乗らなくてアウト。そしてハンダを付け過ぎると接点部までハンダが回ってアウト。んでもって適当につけて無理やり入れようとしても入らなくてアウトと、今回はハンダ付けがなかなか難しい。
また、コネクタ部を水平かつDIPピッチを確保したままハンダ付けするのも少々難しい。前回のユニバーサル基板にそろえておいてテープで仮止めして、その上からハンダ付けするのがよいだろう。
パーツ、特にコンタクト部分は余計に買わないと間違いなく失敗して、またアキバに行くことになってしまう。先週のハンダつけの練習の成果がここでも問われる。
2550コネクタはハンダ付け部分が見えなくて、見栄えがまあまあよろしいという点で採用しているのだが、要はマザーボード上のヘッダピンに刺さればよいわけで、千石電商で「PCBソケット 2P」にスイッチをハンダ付けするほうが、ハンダ付けスキルが低くてもなんとかなるかもしれない。
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