Endeavor NT2700(以下NT2700)は、従来の低価格A4ノートモデル「Endeavor NT2600」の後継にあたるモデルだ。本体デザインが大幅に変更されたことに加え、ハードウェアの仕様もアップデートされており、完全なフルモデルチェンジと言っていいだろう。
まず、最も大きな変更点と言えるのが、本体デザインだ。本体の厚さが従来の45ミリから38ミリへと薄くなったのに加え、重量も3.0キロから2.6キロへと軽量化が実現されている。
これは、搭載するCPUがDothanコアのPentium Mへ変更されたことで、熱設計が比較的楽になったためといわれている。Pentium 4 Mを搭載していた従来モデルでは、かなり強力な冷却システムが不可欠となっていたが、Pentium MまたはCeleron Mを採用したことでより小型の冷却ユニットで済むようになり、それだけ本体の薄型化が可能なった。これは重量の面にも有利に働き、約400gの軽量化を実現している。
ハードウェア面の仕様だが、CPUがDothanコアPentium Mに変更されたことに伴い、チップセットも従来モデルのSiS M650からIntel 852GMへと変更されている。メインメモリが266MHz動作のPC2100 DDR SDRAMまでの対応となる点はやや残念ではあるが、低価格モデルであることを考えると納得できる範囲内だ。
ちなみに、BTOで選択可能なCPUは、Pentium M 715(1.5GHz)から755(2.0GHz)までの5種類と、Ceneron M 310(1.2GHz)またはCeneron M 330(1.4GHz)。メインメモリ容量は128MBから1024MBとなる。
グラフィックス機能はチップセット内蔵の機能が利用される。3D描画能力はほとんど期待できないものの、2D描画が中心となるビジネス用途では不満を感じることはない。液晶ディスプレイは、14.1インチまたは15インチの2種類から選択できる。
また、従来PCカードスロットを消費しないと使えなかった無線LAN機能が、オプション扱いながら、本体に内蔵できるようになったのも使い勝手を向上させている。
ほかにも、USB 2.0対応のUSBポートが4ポートに増え、IEEE 1394が標準で搭載されるようになったことに加え、MMC、SDカード、メモリースティックPROに対応する3in1カードスロットも標準搭載になった。このように、ハードウェアスペックは大幅に進化しており、多種多様なメディアに対応するためのインタフェースとしては、死角がほぼなくなったと言ってもいいだろう。
ただし、本体内蔵の光学ドライブはCD-ROMドライブまたはDVD-ROMコンボドライブのどちらかの選択となり、マルチ/スーパーマルチDVDドライブの選択はできない。DVDメディアへの書き込み需要が増えていることを考えると、ここは強化してもらいたいポイントだ。
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