オリンピック仕様の限定モデル――Kodak EasyShare LS743 Zoom デジタルカメラ オリンピック記念限定バージョン(2/3 ページ)

» 2004年08月12日 13時15分 公開
[市原達也,ITmedia]

豊富な撮影モードを用意

 撮影モードはオートのほか、「ポートレート」、「マクロ」、「セルフポートレート」、「マナー/美術館」、「夜景」、「夜景ポートレート」、「スポーツ」、「遠景」、「スノー」、「ビーチ」、「パーティー」の計12種類が用意されている。

「マナー/美術館」というモードはフラッシュをオフにするほか、動作音などを消すことで、フラッシュなどを禁止している場所で静かに撮影できるものだ。静かに撮影したいときなどは確かに便利なのだが、ズームする際のモーター音がやや耳障りなので気になってしまう。

 撮影モードの中でもよく使うと思われる「オート」と「ポートレート」、「マクロ」はシャッターボタンの隣にあるダイヤルで直に設定でき、そのほかの撮影モードは「SCN」というモードを選択したあと、方向キーの左右操作で設定する。

シーンモードにすると、さらにどのシーンモードを使うかを、方向キーで選択できるようになる。なお、撮影モードに「マクロ」はあるが、ほかの撮影モードでマクロ機能を使うことはできない。フラッシュはカメラ上部にあるボタンで、撮影モードに関わらず変更できる(連写時などは設定不可)

 ホワイトバランスは「オート」、「昼光」、「白熱灯」、「蛍光灯」の4種類から選択できる。通常は「オート」で問題ないが、やや色を変更したい場合などのために、曇天や日陰があるとよかった。

 また「オート」、「ポートレート」、「マクロ」以外の静止画撮影モードではホワイトバランスが変更できない。撮影状況の背景や光源の種類によっては不自然な発色になってしまうことがあった。

 ボタン類などは押しやすいし、全体的な操作は軽快で複雑な操作もなく、一度デジタルカメラを使ったことのある人ならすぐに使えるだろう。大きな欠点のないカメラであるが、大きな特徴もないスタンダードなカメラといえる。

 細かく設定して撮影するスタイルには向かないが、手軽に撮影したい人には使いやすいカメラだ。

L版サイズで印刷できるプリンタも同時発売

 LS743の発売と同時に89×127ミリのL版サイズまで印刷できるフルカラー昇華型プリンタ「Kodak EasyShare プリンタードック」(以下、プリンタードック)も発売された。解像度は300×300dpiで、1枚90秒から2分ほどで印刷できる。PictBrigeなどには対応していないが、USBケーブルでパソコンと繋げばプリンタとしても使用できる。

188(幅)×83(高さ)×134(奥行き)ミリのコンパクトな昇華型プリンター

 LS743をプリンタードックの上に置くだけで、パソコンを使わずに直接印刷できる。この際、LS743の液晶モニタがそのままディスプレイとして使用できるので、画像の選択なども確実に行える。

 ただし、印刷結果は自動的にフチなし写真となるので、写真の上下(幅の狭いほう)が切れてしまう。画角ぎりぎりで撮影すると切れてしまうので注意が必要だ。

パソコンを使わずに直接カメラから印刷する際はプリンタの上部にLS743をセットすればよい。LS743の液晶モニタにメニューが印刷画像が表示されるので、印刷の失敗がすくない

 プリンタードックの価格は1万7900円と、このクラスのプリンタとしてはもっとも安い部類となる。40枚の専用用紙とカラーカートリッジが1890円なので、ランニングコストは1枚47.25円とやや高めだ。DPEショップで1枚30円前後でプリントできる現在では、メリットとしては自宅で好きなだけ素早くプリントできることだろう。

 プリントはやや落ち着いた発色である。DPEなどよりも紙の光沢が少ないこともあるが、画像に近い色のままプリントされる。全体的にシャープで発色のバランスもまずまずなので、自宅で印刷したいなら検討してみるとよいだろう。

LS743、作例

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