オートフォーカスには、撮影用のCCDを測距センサーとして使用するコントラスト方式と、遠いところでも正確で測距時間の短いパッシブAFを組み合わせたハイブリッド方式を採用している。そのため、フォーカス合わせはコンパクトデジタルカメラとしては高速なほうだ。
測距点は11点あり、画面上で確認できる。画面の幅広い範囲をカバーしているのが液晶画面でも分かる。
操作は分かりやすく、とても使いやすい。上部のダイヤルで撮影モードを選び、再生モードは背面に専用のボタンがある。そのほかのボタンも分かりやすくデジタルカメラを使ったことがある人であれば、それほど迷うことはないだろう。
ただ1つ、ほかのデジタルカメラと操作が異なるのが露出補正だ。露出補正は撮影モードダイヤルの外側にあるレバーを左右に動かすことで設定を行うようになっている。初めは迷うかもしれないが、一度使えばあとは感覚的に露出補正ができるようになる。非常に便利なので、ぜひともほかの機種でも採用してほしい機能だ。
液晶モニターは1.8インチと大きくはないが、フリーアングルタイプとなっている。13.4万画素で微反射型と呼ばれる太陽光下でも見やすいタイプだ。実際に日中使ってみたが、背面液晶が見にくいと感じることはなかった。
ただ、ややコントラストが高めに表示されるようだ。今回テストした機種固有のものかもしれないが、撮影してみると背面液晶モニターでは影の部分が黒く潰れ気味のように見える。実際にパソコンへ転送すると問題ないが、最初の撮影ではモニターに合わせてやや明るめに露出補正をしてしまうことがあった。
白とびや黒つぶれをモニター上で確認する機能があるので、黒く潰れることはないが、モニター上の画像とパソコン上での画像の違いを想定して撮影する必要があるかもしれない。
Optio 750Zは、反射光式の露出計としても使用できるように設計されている。
露出計が内蔵されていないクラッシックカメラなどを使う場合は露出計が別途必要となる。おおよその設定は、ほかのカメラに付いている露出計でも測定できるので、デジタルカメラを露出計代わりに使っている人もいるようだ。
Optio 750Zでは露出計として使えるようなモードが用意されている。ワイド端で測定すると受光角は約5度、テレ端で測光すると受光角は約1度となる。画面上の円を測定範囲として考えればよいので、すぐに分かるだろう。
できれば入射光式や、フラッシュ光も測定できるフラッシュメーターなどの機能もあるとよかったが、クラッシックカメラの露出計として使うなら反射光式だけでも十分だろう。
操作性もよく、本体もコンパクトなので幅広い撮影に対応できるのがOptio 750Zだと思う。さまざまな撮影モードを使った撮影を行う人に適しているだろう。
特にフィルムカメラに慣れている人は、これまでのテクニックをOptio 750Zでも利用できる。また、フィルムカメラの補助としても利用可能だ。露出計機能やフィルム撮影前にイメージをつかむためのポラ代わりとしてOptio 750Zは利用できるのも楽しいと思う。
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