今年の新モデルでは、付属ユーティリティ類が一新された。「EPSON Creativity Suite」という名の下に、数々のツール類が収録されている。製品によって付属するツール類が異なり、詳しくはセイコーエプソンのWebサイトを参照してほしい。ここでは主立ったツールを紹介しよう。
EPSON Creativity Suiteのポータルとなるのは、「EPSON File Manager」だ。画像ファイルをサムネイル表示する、エクスプローラだと思えばよい。EPSON File Managerで任意の画像を選択するとファイルリストに登録され、ツールバーから簡単印刷などの別ツールを起動する操作だ。別ツール類は、それぞれ単独で起動してもよい。
EPSON File Managerでは、デジカメやスキャナから画像を取り込んだり、スライドショーも実行できる。ただ、画像にキーワードを付けるといった検索機能がないので、画像の管理機能は弱い。今後の機能アップに期待したいところだ。
従来モデルに付属した「EPSON PhotoQuicker」の後継となる、簡単印刷ツールだ。操作の流れは、印刷画像の選択、用紙選択、レイアウト調整、印刷となる。エプソン独自のPIM(Print Image Matching)や、業界標準のExif Printによる自動画質補正にも対応している。ユーザーが設定した内容は、「いっぱつプリント」として2つまで登録しておき、ワンクリックで呼び出すことが可能だ。
PX-G5000とPX-920のみに付属する、色にこだわる人向けの印刷ツールだ。操作の流れはEPSON Easy Photo Printと同じだが、1枚の画像に対して色調を細かく変更しながらインデックス印刷し、その中から気に入った番号で本番印刷する。自動補正も基本的にはオフだ。
また、操作の対象となる画像は1枚単位で(複数画像の連続印刷はできない)、フチなし印刷も行えない。最小で3mmの余白が必要だ。こう書くと使いにくく感じるかもしれないが、手軽さよりも「色にこだわる」ためのツールなのである。
CD/DVDのレーベルやジャケット、名刺、ロール紙を使った長尺印刷を行うツールだ。レイアウト機能が豊富で、画像、イラスト、文字、図形などを組み合わせたデザインを作成できる。デザインを構成する各要素に対しても、簡単な画質調整や型抜きを行ったり、表示順序(要素と要素の重ね合わせ)の入れ替えなどが可能だ。従来から好評だった、CD/DVDレーベルの周辺部をぼかして印刷する機能もある。
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