次は動作音チェックだ。深夜2時、室内のPCやサーバの類もすべて電源オフとした状態において、扶桑理化製騒音計「SD-2200」を用いて本体から10センチ離れた位置で測定した。
まず起動から1分後で38.7デシベル、ベンチマークテスト中も、時々HDDシーク音のため43デシベルほどとなることを除けば平均39デシベル程度、アイドリング中は38.5デシベルとなった。
動作音チェック | |
アイドリング中 | 38.5デシベル |
起動から1分後 | 38.7デシベル |
ベンチマークテスト中 | 平均39デシベル、最大43デシベル |
さすがにファン1基を搭載している分、ファンレス仕様のBe Silent M6000と比べるとやや音はするが、睡眠を邪魔するほどの動作音ではもちろんない。
次は温度を計測する。室温は22度、なるべく実動作環境に近いようにケースを開いた場合でもファンの風が当たる状態にし、ヒートシンクの頂点の温度を計測した。
起動前は23度、起動後1分後で25度、ベンチマーク中で平均34度、アイドリング時で平均26度となった。ファンを止めた状態でも測定してみたところ、さすがにベンチマーク中は50.8度となった。また、CPU以外の個所では、メモリが40度、グラフィックスチップ部分が45度、そしてサウスブリッジ部分が50.6度となった。
CPU温度チェック | |
室温 | 22度 |
起動前 | 23度 |
起動1分後 | 25度 |
ベンチマークテスト中 | 平均34度(ファンを駆動させない場合:最大50.8度) |
アイドリング時 | 平均26度 |
最後は消費電力。こちらは起動前で2ワット、起動後は14ワット、ベンチマーク中は22ワットとなった。さすが消費電力、動作音、発熱ともに期待に応える結果だ。
Be Silentシリーズの主な利用方法はというと、やはりダントツでサーバ用途が多いという。ブロードバンドと常時接続があたりまえになった今では、省電力PCで家庭内サーバを設置するユーザーも多い。Be Silentシリーズはそれに省スペース、静音性といった要素を加えることができる。
Be Silent Mt6000は、処理能力や消費電力性を含めてBe Silentシリーズにおけるミドルクラスの性能を持つモデルだ。より高い性能を欲するのであればBe Silent M7000(とそれなりに高クロックなPentium M)という選択肢もあるが、個人の趣味レベル、とりわけ自宅サーバといっても外部に公開するWebサーバやサーバアプリケーション用ではなく、録画データ保存用やデータストレージサーバといった個人向けの用途ではM6000シリーズで十分とも思われる。
欠点といえば、工業用マザーボードとEfficeonを採用するために価格はやや高め(同社通販サイト価格:9万2400円)であることだ。そのため爆発的なヒットは難しいかもしれない。ただし、家庭内サーバ用途とする小型PCにそこそこの性能を求めるユーザーで、Transmetaファンはぜひ挑戦してみても損はないことだろう。
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