スティーブ・ジョブズCEO基調講演詳報――Mac mini、iPod shuffleからiLife '05、iWorkまでMacworld Expo/SF(2/3 ページ)

» 2005年01月12日 13時31分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 iPhotoは新たにカレンダービューが追加されて月毎、週毎、日毎に写真をまとめて見ることができる。サポートフォーマットも増え、MPEG-4とハイエンドデジタルカメラで使われているRAWが追加されている。

 新たな編集ツールではカラーサチュレーション、色温度、露出、シャープネスの編集が、ライブで変更を確認できるDashboardインタフェースによるスライダーツールで操作可能。Controlキー操作によって編集前と編集後の画面の違いを確認することもできる。新たなエフェクトと、iMovieで採用されていたパン&ズームエフェクト「Ken Burns Effect」が、スライドショウ機能に加わった。

 オーダーメイドの写真集を作ることができるブックデザイン機能は、新たなサイズが加わった。またプロフェッショナル向けサービスを使ったiPhoto紙焼きサービスの価格を引き下げ、1枚単価が19セントとなった。ブックの価格はサイズとページによって異なり、3.99/9.99/19.99/29.99ドルの4種類。この製本サービスは全世界で提供されるという。

photo 新しいiPhotoは画像編集機能も強化された
photo iPhoto紙焼きサービスは3.99/9.99/19.99/29.99ドルの4種類が用意される

 iMovieの新機能として主なものは720pと1080i HDビデオのサポート。iMovieのパフォーマンスも改善されている。エフェクトはビデオクリップの元データを壊さずに追加することが可能になった。トランジションエフェクトは増え、iMovieはMPEG-4フォーマットの読み込みができるようになっている。

ソニーの安藤国威社長が登場

 ここで、「HDムービーも家庭で楽しめるようになった」とソニーのHD対応ビデオカメラ「HDR-FX1」を紹介、「iPod対Walkman」では敵意をむき出しにするライバルであるソニー代表執行役社長の安藤国威氏がゲストに登場。安藤氏も「HDムービーも家庭で楽しめるようになった」と述べ、優れたソフトウェアが鍵であると、Appleの功績を讚えた。

photo HD映像も扱えるようになったiMovieの強い味方はHD録画ができるビデオカメラだ、とソニー製のHD対応ビデオカメラ「HDR-FX1」を紹介、ソニー代表執行役社長の安藤国威氏も応援に駆けつけた

 iDVDは新規テーマが15個増え、アニメーション化されたドロップゾーンが加わった。ワンステップでDVDを作成する機能が追加され、ドライブがサポートしていれば、+R、-R、±RWなど、すべてのDVDライティングに対応するようになったとジョブズは述べた。ただし、DVD-RAMは対象外だという。

 GarageBandは8トラックレコーディングが可能になり、Vocal Transformer、楽器プレイを譜面化できるリアルタイムノーテーション機能、ピッチとタイミングの微調整機能が追加された。(以前、GarageBandのデモで登場した)ミュージシャンのジョン・メイヤーが再び現れ、新機能のいくつかをデモした。まずは「ピアノでグラミーを取ったわけじゃないんだけど」とジョークを飛ばしながらピアノを弾くジョン・メイヤーのサウンドが、そのまま音符表示されるデモ。次にバンドスタイルで4トラックのレコーディングを行った。

photo GarageBandのデモ演奏を行ったのはMacユーザーにはおなじみのジョン・メイヤー
photo 8トラック編集に対応したGarageBand

iWork

 ジョブズ氏によれば、iWorkはAppleWorksの後継製品。OS XとiLifeのアドバンテージをフルに生かしたものだという。Keynote 2にはAppleがデザインしたテーマ10個が追加され、アニメーションテキスト、アニメーションビルド、プレゼンター用表示、インタラクティブスライドショウ、キヨスクなどで使える自己再生型スライドショウが含まれる。PDF、QuickTimeに加えてFlashへの出力も可能になった。

 Pagesは「驚異的なスタイルのセンスを持ったワードプロセッシング」とジョブズは説明している。この新しいワードプロセッシングアプリケーションには高度なタイポグラフィーの機能があり、マルチカラムをサポート、テキストパラグラフのスタイル、脚注などの機能も持っている。

 ジョブズ氏によれば、Pagesで特筆すべきところはAppleがデザインしたテンプレートで、テキストを入れ、写真をドラッグ&ドロップするだけで、ニューズレタースタイルなどを簡単に作ることができる。Appleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長であるフィル・シラー氏はこのソフトウェア機能のいくつかをデモしてみせた。オブジェクトのアルファチャンネル透明度表示、オブジェクトに回り込むテキストの自動流し込みといった機能がある。

photo Appleの上級副社長であるフィル・シラー氏によるPagesのデモ

Mac mini

 ディスプレイのないMacが必要だとする批判に対して、「われわれにはこれがある」として最初に見せたのは、Xserve。その後で、もっと小さいものがあると紹介したのが「Mac mini」だ。

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