続いてWindows XP上での動作を試してみよう。
TV視聴・録画ソフトは、複数枚差し環境に対応し、接続したキャプチャーカードと同数分起動可能となっている。他社製複数枚差し対応製品とややことなる部分としては、既存TV視聴・録画ソフトを複数起動対応版としたといった感じのようで、チューナー設定や録画保存先、画質設定などすべての設定をカードごとに行う必要があることだ。
このため初期設定はやや面倒。あるジャンルの番組は保存用として“カード1”で高ビットレートで“フォルダa”に録画、そのほかは“カード2”で低ビットレートで“フォルダb”に録画と、明示的に使用するカードと設定を使い分けられるといった、PCならではのフレキシビリティ性を望むこだわりユーザーもいる。そのようなユーザーであればうれしいところだが、動作に必要な設定は1度のみ、あとは同じ設定を使いまわせるといった他社製複数枚差し対応製品のソフトのほうが、通常利用においては便利かもしれず、意見は分かれそうなところだ。
TV番組表チェックと録画予約は、TV視聴・録画ソフトから「インターネットTVガイド」などのTV番組表Webサイトを開き、iEPGにて設定を行う。
予約時には、どのキャプチャーカードを使って録画するかといった設定も行う。このあたりも前述と同じく、意見が分かれそうな部分だ。
ただし録画予約に関しては、ほとんどのユーザーが時間帯が重なった番組を録画するさいには、自動的に割り振ってくれよと思うだろう。今回試した2枚搭載仕様ならまだしも、搭載可能最大数である4枚搭載仕様とした場合は非常に面倒であることが予想される。この点に関してはMCE2005より使い勝手が悪く、割り振りを自動化するか手動とするかを設定できるといった機能が欲しいところだ。
視聴に関して、チューナーで受信した非圧縮映像データをそのまま表示する「ダイレクト オーバーレイ・アーキテクチャ」を採用する。視聴時にMPEGエンコードを行わないため、チャネル切り替え操作もクイックで、操作感も快適だ。ただしこれはシングル使用時で、複数枚同時接続時はオーバーレイ機能が働かないのは残念だ。
もう1つ、著者の環境によるものとも思われるが、TV視聴・録画ソフトがあまり安定せず、2日間ほど連続稼動していると、ソフトが強制終了し録画失敗といった動きも見られた。ちなみに試用環境は以下の通りだ。
試用環境 | |
CPU | Pentium 4/3E GHz |
マザー | インテル「D865GBF」(Intel 865Gチップセット搭載) |
メモリ | PC3200 DDR SDRAM 1024Mバイト(SAMSUNG製) |
HDD | Serial ATA 80Gバイト 日立GST「HDS722580VLSA80」 |
グラフィックスカード | Intel 865G内蔵(MCE2005使用時はGeForce FX 5600搭載製品) |
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