PSP用ムービー作成もできる“PC録画活用派”向けのキャプチャーカード――「PC-MV7DX/PCI」(2/4 ページ)

» 2005年05月17日 18時14分 公開
[池紀彦,ITmedia]

標準設定は一般的、カスタマイズ設定は豊富な設定項目

 録画画質設定は、設定項目の中の「録画/圧縮形式の設定」で行う。標準で、

  • 最高品質(CBR 8Mbps・解像度720×480ドット)
  • 高品質(CBR 6Mbps・解像度720×480ドット)
  • 普通(CBR 4Mbps・解像度720×480ドット)

 の3種類がプリセットで用意される。

photo 4.2Gバイト分のデータが作成されるおおよその時間が表示される。最高品質モードでは約1時間12分、高品質モードでは約1時間35分、普通モードで約2時間20分となる

 加えてカスタム設定用として標準で4種類(高品質MPEG-4、普通MPEG-4、MPEG-1、DVD品質)の設定があり、これら設定を修正したり、新たに独自の設定を追加することができる。カスタマイズ設定の項目についてはファイル形式としてMPEG-1やMPEG-2、MPEG-4を選択したり、ビットレートや解像度の設定の変更も可能で、3次元ノイズリダクションの有効/無効設定もここで行える。

photo カスタム設定は、項目を設定→「追加」ボタンで、設定を自由に追加することもできる。解像度、ビットレート以外に3次元ノイズリダクション有効/無効の設定が行える

 また正式サポートは行われていないが、ソフトウェアエンコードによるWMVファイル形式やDivXファイル形式でのリアルタイム録画にも対応する。録画設定もさほど難しくないので、これらコーデックがインストールされていれば、一時録画/視聴用途番組などの録画に適するHDD容量を抑えた録画が行える。さらにPDAなどで利用する場合なら、WMV形式のファイルを直接再生できるので、そのメリットもやや広がる。

photo 録画設定は、MPEG以外にWindows MediaやAVI出力設定も行える。MPEG以外で録画する場合はソフトウェアエンコード録画となる

 基本的なキャプチャー設定については、搭載チップ仕様のためか同社の他モデルで備えるタイムベースコレクタ機能(注:外部機器、たとえばビデオデッキなどからのキャプチャー時に映像揺らぎを抑える機能)がないなど若干劣る部分はあるが、TV録画中心で使う分にはさほど問題もない。

 搭載される3種類の高画質化回路について、3次元Y/C分離や3次元ノイズリダクションはほどほどの効果が確認でき、空部分の映像などにおいて青や白がかなり鮮明になる印象だ。なお、筆者宅ではCATV環境であるためゴーストリデューサーはさほど必要はなく、逆に有効にした時には全体的にやや白み、かつ赤みがかってしまう映像になる傾向がある。

 これら高画質化設定は、設定項目のうち「ビデオ・プロセッシング設定」画面にて行う。ただし当初、3次元ノイズリダクションを選択した際に「2次元Y/C分離と3次元ノイズリダクションの同時利用」というような設定に固定されてしまい、3次元Y/C分離と3次元ノイズリダクションの同時利用ができない設定にされてしまう状態となっていた。同じY/C分離でも、2次元Y/C分離がフレーム単体でY/C分離を行うのに対して、3次元の場合は前後のフレームも参照して分離を行うため、画質としては当然3次元Y/C分離の方が向上する傾向にある。

 この設定は、ビデオ・プロセッシング設定を3次元Y/C分離のみにし「録画/圧縮形式の設定」のカスタム設定内で「3次元ノイズリダクションの設定を有効」にすることで、初めて同時利用設定が可能になるようだ。これら設定が分かれているのはかなり分かりにくく、やや不便な点だと思う。

 なお、通常のアンテナから受信している場合でのゴーストは代表的な電波障害だが、それ以外にも地域によっては、粒状のノイズや色ノイズが混入してしまう場合がある。そうした時であってもこれら高画質化機能をすべて同時かつ個別に利用できるのは、(最近のキャプチャーカードでは当たり前となってきているが)メリットの1つと言ってよいだろう。

PSPで再生可能なMPEG-4ファイル生成に標準で対応

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