第24回 野鳥と高倍率デジカメとデジスコの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/4 ページ)

» 2005年06月09日 00時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 これはたまたま公園の池に飛来していたアオサギ。普通は少しでも人が近くにいると逃げるのだが、どういうわけか高倍率デジカメでアップで撮れるくらい近くに来てくれた。そこで喜んで撮影したが、シャッタースピードが遅くて(1/55秒)被写体ブレを起こしてしまった。

 そういうときは多少画質が落ちるのを承知でISO感度を上げるしかない。ISO400に上げて撮影してみた。

 そうするとシャッタースピードは1/800秒に上がり、ほとんどブレずに魚をくわえたカットを撮ることができた。

 池や川だと肉眼でも確認しやすいし、撮影もしやすい。ただきれいに撮るには晴れの日がいい。曇っているとどうしてもどんよりとした写真になるからだ。

 野山系の鳥は木に止まっているところを探す。「梅の木にメジロ」のような季節の風物詩なシーンは探しやすいけれども、そうじゃないときはやはり「音」が重要になる。声や音のする方を肉眼で見て、見つかったらラッキーだ。

これはたまたま外からよく見える近くの木にいたコゲラ。

 ケラというのはまあキツツキの仲間で、木をつつく音がするのでもしや、と思って見上げたらたまたま近くにいたのでそっと撮影した。

 手持ちの高倍率デジカメでもうまくいくとこのくらい撮れるのだ。

 さらに気をつけたいのはピント。カメラの特性上、望遠になればなるほどピントの合う範囲が狭くなり、ピンボケしやすくなる。特に木に止まってるところだったりすると、うまく合わせないと手前の枝や奥の枝にピントがあってしまいがちだ。ちゃんと被写体を真ん中に入れてAFロックを駆使したい。

 これは梅とメジロを撮ろうとしたのに、ピントがちょっとずれて手前の花に合ってしまった例。超望遠だとちょっとしたずれでこんなに差が出るのだ。

 なお、動いている鳥を撮るときはEVF(電子ビューファインダー)を使うといい。目線とレンズの方向を一致させやすいからだ。慣れないと、肉眼では見えてもカメラでとっさに捉えるのが難しかったりする。そのときは少しワイド側にしてEVFで捉えたあと、ズーミングするのがよい。

 それでも飛ぶ鳥を撮るのは大変。高速で飛ぶ鳥を撮るのは次の動きの予測が必要なので難しいが、まあ、デジカメは何枚撮ってもタダなので勘でどんどん撮ってみよう。

 そうするとときにはこんなカットも撮れる(実はコレ、あまりにうまく撮れないので、諦めてカンだけで撮ったらうまくいったという偶然の1枚)。急降下して水面にダイブし、魚を捕まえるコアジサシがダイブした瞬間だ。適当な距離でピントを固定して撮影した。

 こういうカットを撮れるのは、手持ちで気軽に撮影できる、高倍率ズーム機ならではだ。

フィールドスコープで本格的に撮ってみよう

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