とはいえ、このあたりのメリットは従来モデルと同じ。この“進化版”は、いったいどこが変わったのか。それは分岐基板だ。
内部パーツの着脱を頻繁に行う自作ユーザーにとっては、PCケースにもスイッチがあったほうが都合がいいことも多い。一方で、通常作業時にはちょっと手を伸ばせば電源ボタンに届くところに置ければ当然便利だ。
この進化版「E-PC-S2」は、それならばと電源スイッチケーブルを2分割できること、これが一番の進化点である。この分岐基板により、一方は通常通りPCケースの電源ボタンへ、もう一方はひもつき君へといったことが行えるのである。
さて、新型に乗り換えて余ってしまったのが、いままで愛用してきた旧ひもつき君だ。ところが新ひもつき君に付属する分岐基板を利用すれば、まだ使えることに気が付いた。分岐先は何もPCケースでなくてもいいのである。「新旧ひもつき君二刀流」というのもなかなか便利だ。
これにより、たとえば新型は部屋の照明スイッチのところに、旧型はベッドのそばに設置できる。目覚めて即、帰宅して即。何という仕事人間だ俺。これで担当編集にも遅筆に文句を言われることはなくなるだろう、少なくとも心構えとしては。
なお発売元のセリングによると、ひもつき君は旧モデルも併売していくとのことなので、この二刀流も、いやそれより分岐基板を組み合わせることで何個も電源スイッチを設置できる“スイッチ王”となれるかもしれない(動作確認などは当然していないあくまで妄想なので気にしないでいただきたいが)。
かなり話がずれたが、単に電源スイッチを移設したいだけなら「旧ひもつき君」を、PCケースの電源ボタンは活かしたままスイッチを追加したい(かつちょっとお遊びもしたい)というなら「新ひもつき君」がお勧めできるといえよう。
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