iTunes連携からSamba導入まで──挑戦者「白箱」をぷちHackしてみた(後編)LAN TankにSamba導入(4/4 ページ)

» 2005年07月26日 16時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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変り種NASキットとして非常におもしろい“おもちゃ”だ

 LAN Tankは、そもそも販売元である挑戦者が「難易度高」に位置付ける製品だけあって、一般Windowsユーザーにはややハードルが高い部分もある。実際、購入して組み立てただけでは(Linuxだけあって)その潜在機能をフル活用することはできない。

 もちろん今回のSamba導入にしてもその潜在機能のごく一部にすぎない。ただし身構えるほどではないと思うし、むしろもっと「遊べる」と考えたい。実際筆者はずいぶん昔(もう10年は前だ)、PC-UNIXはFreeBSDで遊んだ程度だが、必要なファイルの修正やSambaの導入はとくに問題なく行えた。

 Sambaを導入することで100Mbps LAN対応のNASとしても水準の転送速度で快適に利用できるし、HDDが2基内蔵できること、さらにそれらはミラーリングやスパンニングもサポートし、2台までUSB外付けHDDも接続できるという点を考慮すると、単にNASキットとしてみてもコストパフォーマンスは悪くない。なお背面には2基のファンを備えるが、動作音もHDDへのアクセス音のほうが気になる程度だった。

 反面、Webツール上で設定するさいのちょっとしたバグや、FTPでの日本語の扱いに難がなければ、Sambaを導入せずともストリーミングサーバとしてずいぶん手軽に利用できるはずで、この部分は残念なところか。基本的にノンサポートの製品なので、今後バグフィックスされたソフトウェアが提供されるかどうかも不明だが、できれば上記に上げた2点は改善して欲しい。

 有志によってさまざまな試みがすでに始まっているが、それはそれ(1ユーザーとして見ていても非常に楽しい)。完成品として同等の機能を持つ製品が見当たらないだけに、HDDを組み込んで組み立て、Webツールで設定を行えばストリーミングサーバとして過不足なく使える、そのようなレベルの製品として今後の動向に期待したいところだ。

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