“1回使い切り”PCソフト発売へ──ユーリード(2/2 ページ)

» 2005年08月24日 19時54分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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 もちろん、基本的には同社既存ソフトでも行える部分は多いが、同社ではプログラムプリライト技術の特性とマッチする「より簡単に、目的のことだけ行えればよい」「高価なソフトを購入したが、結局必要な時の数回しか使わない」といったユーザー、とくに家族・初心者・シニア層に訴求していきたいとしている。

photo 「いままでリーチできていなかったターゲット、マーケットへ訴求していきたい」ユーリードシステムズ取締役 大河原明人氏

 「メディア書き換え」を条件とするこの技術を活用するものとして、今回の写真ムービー化ソフト、DV→DVD-Video化ソフトのほか、CD/DVD Audioディスクの作成、PCデータバックアップソフト、携帯電話データバックアップソフトなどが想定される。

photo オーディオディスク作成ソフト、バックアップソフトなどの追加投入が計画される

 今回の「デジ物語」シリーズはDVD-RWメディアで提供されるが、同技術は、DVD+RW、DVD-RAMなどのリライタブルメディアへの対応も可能。今後、書き換え型の2層DVD、BD、HD-DVDなどへの対応も想定されている。2007年度までに20タイトルをそろえ、80万枚/年の出荷を目指す。

photo DVD-RWメディアのほか、DVD+RW、DVD-RAMなどのリライタブルメディアなどでも対応可能

 一般PCユーザーであれば、チャプター生成や詳細編集、こだわったDVDメニュー作成など自己設定を行うための機能も欲するだろうし、しかも1回で1400円ほどかかるのは高いと考えるかもしれない。しかし、家族・初心者ユーザーでもさほど気にせず操作が行えるよう工夫された簡単なインタフェースを備えることで、たとえば運動会や旅行などやや大きなイベント時に、年数回しか使わないという同ソフトの想定ユーザーに対しては、1万数千円の高機能なパッケージソフトを購入するのと比べれば金銭面のメリットがあるともいえる。その点では、やはり“使い切りフィルム”の考え方と似ている。

 この“1回使い切り”PCソフトは、当面は従来の同社ソフトと同じようにPC量販店のPCソフトコーナーなどで販売する予定。しかし、使い切りフィルムの例と、想定するユーザー層から、量販店で買うPCソフト以上に「必要とするときにすぐ購入できる」ことが望まれると考えられる。

 たとえばその場所で容易に思いつくのは、コンビニや自動販売機などであろうか。さらには使い切りフィルムの例から考えると、写真現像店や観光地の店舗サービスの1つとしてなど、一般販売ではなく店舗向け販売といったこともありえる。そのため、製品告知そのもののほかに販売チャネルの拡大と工夫をいかに行うかが今後のポイントだといえそうだ。

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