録画画質の比較は、家庭用DVD/HDDレコーダのXPモードで録画した番組を再生し、PX-TV432PにS-Video入力してキャプチャーを行った。(注:放送をリアルタイムで録画するのが理想的だが、この方法でないと比較のために同じシーンを録画できなかったため)
DivXでは、やはりある程度はMPEG-2よりも高圧縮でないと利用する意味が見出せなくなるので、まずは解像度を720×480ピクセル(D1)に固定し、MPEG-2では標準画質とされる4Mbps、DivXでは2Mbpsと1Mbpsで録画を行い画質を比較した。
MPEG-2の4Mbpsではさすがにほとんど破綻は感じず、オリジナルソースに対しても大きな劣化も感じない。
いっぽうのDivXはどうだろうか。2MbpsではMPEG-2に十分張り合える印象となる画質。細部の情報もとくに失われた感じはなく、グラデーションも滑らかだ。画面全体がパンするような動きの大きなシーンでもMPEG-2 4Mbpsに見劣りしない。MPEG-2に対してビットレート半分程度ならほぼ同等の画質と言えるだろう。
DivX 1Mbpsでは、動きの少ないシーンでは大きな破綻は感じないが、ブロックノイズも散見され、画質劣化をやや感じる。さすがにMPEG-2に対して解像度が同じで4分の1のビットレートはちょっとつらいかなという印象だ。
それではビットレート1Mbpsどうしではどうだろう。MPEG-2では352×480ピクセル(ハーフD1)、1Mbpsでの録画も行って比較した。
ちなみにMPEG-2では画質的に無理があることがあらかじめ分っているのか、1Mbpsでは720×480ピクセルでの録画はサポートしていない。
1Mbpsどうしでは、解像度の高いDivXの方が普通に見た感じでも情報量が豊富で、メリハリ感がある。MPEG-2 1Mbpsは横解像度が半分になるせいか、全体にフォーカスがソフトになり、発色も控えめとなってしまう傾向だ。動きの大きいシーンでのブロックノイズはDivX 1Mbpsより目立たないが、中央辺りで偽色が発生しているのが気になる。筆者的にはDivX 1Mbpsの画質のほうが好みだ。
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