ではデジタルオーディオプレイヤーに接続し、再生してみよう。
試用機はS/N比最大85デシベルのRio Forge 128MB。ビットレート128KbpsのMP3ファイルを最大ボリュームで再生する。GH-SPA-215W側で音量を調整しつつ、その聞こえ具合をチェックした。
パワーボタンを押すとフロントの青色LEDが光る。上部のつまみを左右にスライドさせることで音量が調整できる。
まずは約14畳の室内。十分な音質で室内全体に結構響く。反響板はスピーカーと約60度の角度で開いている。音を自分向きに集約できるといった感じで調節できるので、それほどボリュームを上げずに済む。ヘッドフォンやイヤフォンではなくスピーカーで聴きたい、けれど音漏れもちょっと気になるユーザーにとっては効果的かもしれない。
次は近所の公園。屋外は音を反響させる壁がないため音が拡散しやすく、周囲の騒音も相まって、同じボリュームで視聴距離が同じでも室内より聴き取りにくいものである。ボリュームを中程度から少し上げたあたりで低音域の音割れが目立つようになる(これは再生ソースが圧縮音楽ということもあろう。一応Rio Forgeでの最大ボリューム+イヤフォン視聴時も、聞こえる範囲では劇的に音割れしないようなデータなのだが)。
そこで反響板の出番だ。その角度を調整することにより中高音域の聞こえ具合が大きく変わった。このような板だけで結構変わるものだ。
ただし低音域は指向性がないためにほぼ影響がないうえ、耳障りな高音ばかりが耳に届いて、音の厚みがあまり感じられない……のが残念だ。なお反響板調整はスピーカーから離れれば離れるほどシビアになる。なんというか、聞こえにくいときに耳に手を当てると、ちょっと聞こえやすくなるといったようなイメージだ。
この反響板、ちょっとした反響カスタマイズが行えることで室内での再生時には結構重宝するのかもしれないが、残念ながら筆者はその効果をあまり感じられなかった。それよりACアダプタ/電池/USBバスパワーと給電方法が豊富であることにメリットを感じたい。
最近はノートPCの多くもステレオスピーカーが搭載されているが、スピーカー径が小さかったり、さほど大きな音が出なかったりと、PC内に保存されている音楽を再生するにも「ま、しょうがないか」といった感じとなる。そのため、携帯音楽プレーヤー用だけでなく、PCでの音楽再生時に導入するのもよさそうだとはいえる。
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