「VALUESTAR G タイプC」はNECが「水冷スリムPC」と呼ぶデスクトップPC。同社の直販サイトである「NEC Direct」専用モデルで、3つのベースモデルからBTOで購入可能。もちろん本体のみでも購入できる。
最大の特徴はもちろん「水冷」。同社は以前から店頭販売モデルの「VALUESTAR TX」、直販モデルの「VALUESATR G タイプTX」を水冷モデルとして登場させているが、標準的なミニタワーでデスクトップPCとして決して小さくはない。「VALUESTAR G タイプC」の横幅は5インチドライブサイズ以下の121ミリ(後部のラジエターカバーを除くと115ミリ)で抑えた「スリムタワーPC」で、従来のミニタワー水冷PCと比較してもフットスペースを大幅に削減している。
いわゆる「水冷」システムは単体でも販売されているので、自作PCでも導入できる。しかしパーツとして入手できる水冷システムは、汎用性を持たせるために5インチベイを利用したり、放熱部をPCの外部に独立させたりと、どうしても大掛かりになりがち。ケース内部でチューブの取り回しを考えるとコンパクトなケースに収めることは容易でなかった。
タイプCは水冷を前提にシャシーを設計した。メーカー製ならではメリットを生かしたコンパクトさで、自作PCではなかなか真似の出来ないPCを実現している。
先に述べたように、タイプCはBTOに対応し、CPU別にベースモデルが3タイプ用意される。選択できるCPUはデュアルコアのPentium D 820(2.8GHz)、Pentium 4 630(3GHz)、Celeron D 341(2.93GHz)だ。それぞれトップエンドではないが、それでも十分高性能といえる。チップセットにはIntel 945Gを採用し、DDR2メモリをサポートする。
シャシーはどのベースモデルでも共通で、5インチベイ×1、3.5インチベイ(HDD専用)×1とドライブベイは最小限。「スパークリングブラック」という渋いカラーリングに水をイメージさせたという青色LEDのアクセントを採用したデザインもいい。拡張スロットはPCI×3、PCI-Express x16×1(ロープロファイル)だが、オンボードでビデオ機能、1000Mbps LAN、サウンド機能を備えるため、拡張性は十分だ。
メモリとHDDの容量、光学ドライブも選択が可能、GeForce 6200 wTCを搭載したグラフィックスカードも追加できる。前面にはIEEE 1394と「メモリカード」「PCカード」に対応したスロットが用意されている。SDメモリカードスロットは著作権管理機能に対応し、PCカードスロットはExpressCard Slot/54としても機能する(編集部注:初出時、「SDスロットとメモリースティックスロットはそれぞれ著作権管理機能に対応〜」とありましたが、同機のメモリースティックスロットは著作権管理機能であるマジックゲートには対応しておりません。お詫びして訂正いたします)。
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