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» 2005年09月20日 19時00分 UPDATE

ATI、動画再生支援・画質改善のための映像補正技術「AVIVO」発表

ATI Technologiesは、H.264/VC-1といったHD動画再生環境をサポートし、キャプチャー・エンコード・デコード・プロセッシング・表示を含めた画質改善を行う映像補正技術「AVIVO」を発表した。

[小林哲夫&編集部,ITmedia]

 ATI Technologiesは9月20日、グラフィック画質改善・動画再生支援のためのリアルタイム映像補正技術「AVIVO」を発表した。

photo ATI AVIVOテクノロジー

 AVIVOは、デジタルグラフィックに対しての5要素、キャプチャー・エンコード・デコード・プロセッシング・表示に対して、VPUが持つ高い演算能力と専用ハードウェアにより、CPU負荷とシステム消費電力を抑えながら画質を向上させるテクノロジーとなる。

 説明を行った、ATI Technologies デスクトップマーケティング/プロダクトマーケティング・マネージャー Vijay Sharma氏はこのテクノロジーを「AVIVOは、インテルのCentrinoモバイルテクノロジーと同様に、特定の製品を差すものではなく今後のATI製品に展開されるテクノロジーである」と述べ、今後発売されるグラフィックスカードや統合チップセット、そしてドライバソフト「Catalyst」によりAVIVOテクノロジーが利用できるようになるとしている。

photo ATI Technologies デスクトップマーケティング/プロダクトマーケティング・マネージャー Vijay Sharma氏

 ATIは、国内以外のデジタルTV市場では「Xilleon」なるシステムオンチップが好調で、北米市場では80%のシェアを持っているという。このコンシューマ向けのグラフィック表示画質改善技術が今後のRADEONに組み込まれているのも特徴となっている。

 画質改善を行うアプローチは他社でも進められているが、AVIVOはキャプチャーから出力までトータルにハードウェアによる改善が行われるのが大きな特徴で、HD DVD/Blu-rayに用いられる必要なMPEG-2/H.264/VC-1のサポートを表明している。エンコードやデコードの高速化はシェーダープログラムではないものの、プログラマブルなもので柔軟性があるという。

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photo キャプチャーから出力まで、トータルにハードウェアによる改善が行われる

 キャプチャーはまず画像の明るさを自動調節したうえで、他社の多くが8ビット入力で行うデジタイズを12ビットで行い、さらに3次元Y/C分離(3D CombFilter)やゴーストリデュース(マルチパスキャンセル)を行う。エンコードは搭載するVPUにより圧縮支援が行われ、現在サポートされるフォーマットは、MPEG-2/4以外にH.264/VC-1/WMV9/WMV9 PMC/DivXが挙げられている。

 デコードもVPUによるハードウェア処理が行われ、現在H.264/MPEG-2/4/VC-1/WMV9がサポートフォーマットに挙げられている。

 プロセッシングに関しては、前後のフレームから動きの部分を判断して最適化を行うベクタ・アダプティブ・デインタレーシングと、画質を保ったまま画像の拡大縮小を行うアドバンスドビデオ・スケーリングが含まれる。

 表示には、RGBの諧調を各10ビット持たせる10ビットAVIVOディスプレイエンジンを用いたガンマ・カラー補正と、低品位のディスプレイでも画質を保つアドバンスドプロセシング・ディザリングが行われる。

 ほかRADEONへのXilleon TVエンコーダ搭載、2組のデュアルリンクDVI対応、10/16ビットのDVI出力サポート、HDCPとHDMIなどへの対応などが特徴となる。

photo 表示はとくに多くの改善がなされる。HD時代の権利保護技術であるHDCP/HDMIのサポートは、今後必須となりそうだ
photo 他社製品/チップとの比較。他社はもともと弱いキャプチャーの部分はともかく、HD DVD/Blu-rayともに必須であるMPEG-2/H.264/VC-1のサポートも行われる

 実機デモでは、アップルコンピュータ製2560×1600ピクセル表示対応の30インチHDディスプレイ「Apple Cinema HD Display」を2台接続し、現時点で他社製品では利用できないデュアルリンクDVIが2組あること、そして720PのH.264 HDコンテンツ(ビットレート:20Mbps)をPentium 4/3.60GHzのマシンにて、CPU負荷35%程度で再生できていることが示された。

 このレベルのH.264コンテンツともなると、Pentium 4/3.60GHzほどのCPU処理だけでは滑らかに表示させることができず、GPU内デコードエンジンの性能が伺いしれる。ただし今回は、テクノロジ発表ということで詳細のマシン構成(とくにグラフィックチップ)は伏せられていた。

photo ビットレート20MbpsのH.264コンテンツもスムースに、かつCPU稼働率35%前後で再生できていた

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