さて今回試用したモデルはエンターテイメントモデル「CM360/15WXC/256/40/W/WL/XPH」である。3モデル用意されるモデルの中でも最も安価で、同社通販サイト「HP Directplus」での価格は10万8990円からとなっている。CPUはCeleron M 360(1.40GHz)、256MバイトDDR2 SDRAM、40GバイトHDD、DVD/CD-RWコンボドライブといった構成となる。
ほかに、メモリとHDD容量をボリュームアップし、2層DVD±R/DVD-RAM記録対応のDVDマルチドライブを装備したマルチメディアモデル「CM360/12WXC/512/60/Y/WL/XH/R」(価格:11万9700円)、Pentium M 740(1.73GHz)搭載のハイパフォーマンスモデル「PM740/12WXC/512/60/Y/WL/XPH」(価格:13万9860円)も用意されている(スペック詳細は次ページ参照)。
ワイドアスペクト+光沢液晶は、何よりもプライベート用途におけるTV/DVD視聴用として適するといえる。nx4300は3モデルともDVD再生が可能で、DVD再生ソフトとしてインタービデオ「WinDVD」が標準でバンドルされている。同機導入においては、プライベートルームや移動中などにDVD視聴を行うシチュエーションも増えると思われる。モバイルユーザーにとっては、そのさい(もちろんモバイル作業中全般にいえることだが)のバッテリー駆動時間が気になるところだ。
バッテリー駆動時間は公称値で約4時間となっている。1つ気になったのは、自動的に省電力管理を行うユーティリティのようなツールが本機には付属しないこと。Celeron Mでは動作クロックと動作電圧を適切に切り替える省電力技術であるSpeedStepも効かないため、できることといえば液晶輝度の調節程度だが、こちらもマニュアル操作である。ちなみにファンクションキー+F8/F9キーによる操作で液晶輝度を調整できる。
そこで今回は、nx4300がエンタテインメント向けと位置付けられたモデルということもあり、DVD再生とMP3再生で実バッテリー持続時間を計測してみた。
結果は無線LANオフ/液晶輝度を最少にした状態で、DVD映画1本は見られそうな2時間30分ほど、最大輝度では2時間弱。最大輝度状態でのMP3再生は2時間45分ほど駆動した。休日の午後にちょっと気分を変えてベランダで、あるいはカフェでPCを(私にはまったく似合わないシチュエーションだが)といった感じであればそこそこだが、1日に何件もPCを使った営業を行うようなユーザーや、ヘビーなモバイルユーザーであれば標準バッテリーではちょっと頼りない気もする。
一方でライトモバイルではなく、出張など本格的なモバイルシーンで利用するとなるとACアダプタも持ち運ぶことにもなると思う。本機の65ワットACアダプタ本体はそこそこコンパクトである。しかし付属ケーブル類は若干太めで、コネクタ部分にアース用の線があったり、ACアダプタ接合部もアース付き(3極タイプのもの)だったりする。細かいところだが、国内向けというならばケーブルに関しても日本国内標準への対応を求めたいところである。
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