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» 2005年10月24日 14時42分 UPDATE

大ヒットを飛ばした複合機がさらに進化――EPSON「PM-A950」 (1/5)

EPSONの「PM-A950」は、2004年モデル「PM-A900」の後継となるフラッグシップの複合機だ。本体デザインや機能面は踏襲しつつ、操作性をリファインし、性能もパワーアップしている。2005年の概略も含めて、PM-A950を紹介していこう。

[林利明(リアクション),ITmedia]

 2005年のEPSONは、昨年以上に複合機を中心としたラインアップ構成を敷いている。複合機の新作が4モデル、フォトダイレクトプリンタ(メモリカードスロットとカラー液晶モニタを搭載)の新作が2モデル、単機能プリンタの新作が2モデル、小型フォトプリンタ(L判やはがき印刷に特化)の新作が1モデルという内容だ(関連記事参照)。

 複合機の大きな訴求ポイントは「おうちプリント」で、いわゆる“お店プリント”に負けない画質と保存性、スタンドアロン(PCレス)の機能と使い勝手を推し進めている。印刷速度が大幅にスピードアップしているのも注目点だ(詳しくは後述)。

 写真プリントでは、新たに「Epson Color」というブランドを創設した。これはお店プリントの「フジカラー」や「コダカラー」と同じようなものと考えればいい(関連記事参照)。Epson Colorを構成する要素は、(1)新しい画像処理エンジンの「オートフォトファイン!EX」、(2)つよインク、(3)純正フォト用紙という3つだ。

 (1)のオートフォトファイン!EXを簡単にいうと、従来以上に「好ましさ」重視で印刷する自動色調整機能のことだ。風景写真であればクリアで抜けのよい色合いになり、人間なら理想的な肌色や顔色を表現する。特に、写真内における人間部分の自動判別と色調整に注力し、色かぶり、露出アンダー、逆光などの写真を良好に補正するという。お店プリントでは、こうした写真はオペレータが手作業で補正してプリントしているが、オートフォトファイン!EXは「プリンタ/複合機の1台1台に画像処理のエキスパートを内蔵!!」とまで言い切っている。

 (2)のつよインクと(3)の純正フォト用紙は、特に目新しくはない。両者を使うことで、印刷した写真が色あせずに長持ちするというものだ。純正フォト用紙は、写真用紙<光沢>、写真用紙クリスピア<高光沢>の2種類が対応する。染料つよインクの「PM-Gインク」と対応フォト用紙を使った場合、耐オゾン性は約10年、耐光性は約20年だ。

 なお、今年の新モデル群のすべてが、Epson Colorに対応しているわけではない。対応するのは、複合機のPM-A950とPM-A890、フォトダイレクトプリンタのPM-D800、小型フォトプリンタのPM-E150、単機能プリンタのPM-G730という5モデルだ。

フラッグシップ複合機の「PM-A950」

 PM-A950は、昨年モデル「PM-A900」の後継となる。おもな強化ポイントをまとめると、Epson Color対応、印刷速度アップ、スキャナ部のCCD解像度が光学3200dpiから光学4800dpiに向上、カラー液晶モニタが2.5インチから3.5インチに大型化、操作パネルの一新などだ。液晶モニタは高精細で視野角も広いPhotoFine液晶で、画像やメニューの表示がとても美しい。他社製の複合機も含めて、この液晶画質は間違いなくトップクラスだ。

画像

 それ以外の部分は、基本的にPM-A900を踏襲している。

 インクは全6色(C/M/Y/Bk/PC/PM)で、染料つよインクのPM-Gインクだ。本体前面下部の左右から、全色独立のインクカートリッジを3本ずつ装着する。印刷ヘッドのノズル数は各色180ノズルの合計900ノズルで、インクの最小ドロップ量は1.5ピコリットルだ。

画像 本体全面左右に配置されたインクは全6色(C/M/Y/Bk/PC/PM)で、染料つよインクのPM-Gインク

 給紙場所として、後面のオートシードフィーダと、前面下部のA4普通紙専用トレイ(最大150枚)という2カ所がある。A4普通紙専用トレイの上が排紙トレイとなり、さらにその上にCD/DVDレーベル印刷用のトレイガイドが内蔵されている。トレイガイドを奥に押し込むと、ロックが外れて前方にスライドしてくる仕組みだ。この状態で、付属のCD/DVDトレイに印刷メディアをセットして、トレイガイドに差し込む。

画像 給紙場所は後面のオートシートフィーダと前面下部のA4普通紙専用トレイ
画像 CD/DVDレーベル印刷用のトレイガイドを内蔵

 ダイレクト印刷は、メモリカードスロット、デジカメ直結のPictBridge(およびEPSON独自のUSB DIRECT PRINT)だ。メモリカードスロットには、miniSDカードなどの小型メディアをアダプタ経由で利用する以外は、ほとんどのメディアを直接セットできる。PCからもメディアの読み書きが可能だが、1つのリムーバブルドライブとして認識されるため、複数のメディアを同時に使うことはできない。

 スキャナ部はフィルムスキャンにも対応しており、光学4800dpiの「α-Hyper CCD II」を搭載する。CCDの1画素ごとにオンチップマイクロレンズを設けて、感度を高めたCCDだ。付属のフィルムホルダは1枚で、35ミリネガ/ポジスリーブ×1列(6コマ)か、35ミリネガ/ポジマウント×4コマを連続スキャンできる。PM-A900と同じく、フィルムホルダは原稿カバーの内部に収納しておくことが可能だ。

 PCとの接続インタフェースはUSB2.0 Hi-Speedで、オプションで有線/無線LANアダプタも用意されている。また、オプションの赤外線通信カードやBluetoothユニットを使用すると、カメラ付き携帯電話やPDAなどからワイヤレスでダイレクト印刷できる。

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